北海道外アイヌの生活実態調査の実施について

〜政府は、アイヌの人々が誇りを持って生きることができる豊かな共生社会を目指して、アイヌ政策に取り組んでいます〜

豊平川での新しいサケを迎える儀式(札幌アイヌ文化協会蔵)
豊平川での新しいサケを迎える儀式(札幌アイヌ文化協会蔵)
アイヌ文化フェスティバル(東京都で開催)
アイヌ文化フェスティバル(東京都で開催)

アイヌ政策の経緯は…

 平成20年6月6日に、衆参両院で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が採択されたことを受けて、総合的なアイヌ政策の確立に向けて、平成20年8月から平成21年7月まで「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」が開催され、委員の意見を取りまとめた報告書が内閣官房長官に提出されました(上記有識者懇談会報告書の「北海道外アイヌの生活実態調査」に関する記述についてはここをクリック)。
 現在は、この報告書を受け、アイヌの人々の意見等を踏まえつつ総合的かつ効果的なアイヌ政策を推進するため、アイヌ政策推進会議が開催されています。特に、専門的検討を要するとされた「民族共生の象徴となる空間」「北海道外アイヌの生活実態調査」の2つの課題については、作業部会を設けて具体的に検討を進めてきました。

「北海道外アイヌの生活実態調査」を行う理由は…

 アイヌの人々は、今でもその多くが北海道に居住しているといわれていますが、一方で、生活基盤を北海道外に移したアイヌの人々も少なくないといわれています。そこで、住んでいる場所に左右されずに生活を営み、文化振興や伝承等を行えるよう全国的に必要な政策について検討することが求められています。しかしながら、北海道に住んでいるアイヌの人々については、これまでも定期的に生活実態調査が行われてきましたが、北海道外では、一部を除いて行われたことがありません。そのため、この調査を実施することとしました。
 この調査にご協力いただいた方の個人情報の外部漏洩や目的外使用は一切ございません。また、この調査は無記名で実施され、回答することによって個人が特定されることはありません。

調査方法やスケジュールは…

・調査実施のスケジュールは以下のとおりです(詳細はここをクリック)。

   調査対象者の把握  平成22年11月30日まで
 調査票の配付・回収 平成22年12月下旬から翌年1月まで
 調査結果の集計   平成23年2月まで


アイヌの工芸品展(京都府で開催)
アイヌの工芸品展(京都府で開催)
  調査の対象となる方々は…

・明治以降、北海道から北海道外に転居したアイヌ又はその子孫の方々
・平成22年10月1日現在で15歳以上の方々

調査の内容は…

・調査票は世帯調査票と個人調査票に分かれています。
・お聞きする主な内容は、住所(市町村区(東京都23区))、性別、年齢などのほか、現在のお仕事などの暮らしに関すること、アイヌ文化の伝承活動への参加の有無などの文化に関すること、アイヌについてのお考えなどに関することです。
(詳しくはここをクリック

調査結果につきましては第3回アイヌ政策推進会議で報告しています。配付資料(26ページから84ページまで)をご覧ください。
調査にご協力いただいた皆様には、改めて御礼申し上げます。

※ 「北海道外アイヌの生活実態調査」の進め方は、アイヌ政策推進会議「北海道外アイヌの生活実態調査」作業部会において検討されてきました。検討内容については、
「アイヌ政策推進会議」の「開催状況」のページをご覧ください

※ アイヌの方々の歴史や現状、今後のアイヌ政策に関する考え方については、
「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」報告書をご参照ください。