オーストラリアにおける女性活躍等の先進事例視察
少子高齢化対策を担当する秋葉内閣総理大臣補佐官は、女性活躍等の先進事例を視察するとともに、州政府要人と意見交換を行うため、令和元年10月30日~11月3日の日程でオーストラリア連邦ビクトリア州メルボルン市及び西オーストラリア州パース市を訪問しました。
1.州政府要人等との会談
ビクトリア州では女性閣僚が半数を占めるなど、オーストラリアでは政治分野における女性の進出が進んでいます。女性活躍の推進の観点からどのような取組が行われているのか、パラス州財務大臣、ウィン州多文化共生大臣、キャップ市長、マクドナルド・メルボルン大学教授(以上メルボルン)、マッガーク州女性の利益等大臣、ダウスト州上院議長(以上パース)らと意見交換を行いました。
意見交換の中で、ビクトリア州では男女平等関連法案によって男女の賃金格差の解消を目指していることや、男女が均等な数となるよう閣僚候補者を検討していること、西オーストラリア州ではスクールホリデーの期間は議会審議を行わず、議員が家族との時間を取れるようにワークライフバランスに配慮していることなど、先進的な取組について説明を受けました。
また、オーストラリアでは大都市への人口流入と地方の過疎化が加速しており、各州はふるさとづくりの推進と地方の活性化・雇用創出に取り組んでいます。オーストラリアでは、ICTやイノベーションの導入などにより職の多様化を進めており、若い世代が地方に定住し、就職の機会を提供できるよう新たな投資を行っていると説明がありました。
パラス州財務大臣
ウィン州多文化共生大臣
マクドナルド教授
キャップ市長
マッガーク州女性の利益等大臣
ダウスト州上院議長
2.ビクトリア州議会の視察
ビクトリア州議会を視察し、議会内のキッズルームや子連れ議員の優先駐車場を見学しました。
3.サマリンダ高齢者介護施設の視察
サマリンダは50年以上の歴史があるNPOであり、高齢者介護を中心に地域に根差した地域のためのサービスを提供しています。見学した高齢者介護施設では、施設介護・訪問介護・デイサービス等のサービスが提供されていました。施設介護は92床(認知症専門エリアは15床)で全てバスルーム付きの個室でした。個室には床センサーが敷かれ、モニターで入居者の転倒等をすぐに把握できるようになっています。
また、ビクトリア州では、介護士の腰痛対策としてノーリフトプログラムが導入され、「持ち上げない看護・抱え上げない介護」が推進されています。ノーリフトで使用される福祉用具を体験しました。