賃金・雇用に関する視察in福岡及び大分

 令和6年5月16日(木)及び17日(金)に、矢田総理補佐官は福岡県及び大分県において、企業を訪問し、意見交換を行いました。

1 リックスの視察
 リックスは、時代の変化に合わせ、多様な業界を開拓されており、顧客が必要とする技術がなければ、自ら生み出すなど、自社ブランド商品の開発や取扱商品の拡大を経て、メーカー機能と商社機能を有する中堅企業となられています。
 ”販売・技術・製造・サービスの高度な融合”とパートナーとの“協創”により、世界の産業界の課題解決のためのソリューションを提供することを目指し、長期ビジョン「LV2030」を発表し、2030年度までに連結売上高700億円を目指し取り組まれています。
 このような中、「ライフワークバランス」を図るため、フレックスタイムやテレワークなど、働き方の選択肢を増やす取組みを進められているほか、直近では5%の賃上げも実施されています。また、価格転嫁の状況に関する率直なご意見も伺いました。

 
 

2 日本磁力選鉱の視察
 日本磁力選鉱は、中堅企業であり、リサイクル総合企業として、資源循環型社会や脱炭素社会の形成に向けて取り組まれており、鉄鋼スラグの処理量は日本で1番となっています。
 また、自社で選別機の製造・開発をする高い技術力を有し、既存事業の底上げと新規事業の開拓につなげるほか、生産性向上にもつなげられています。
 働き方改革に関しては、初年度の年次有給休暇の日数や年間休日を増やす取組みを行うなど、職員の満足度調査を行いながら、制度の見直しに取り組まれているとのことです。また、5%の賃上げにも取り組まれています。

 
 
 

3 南日本造船の視察
 南日本造船では、新船舶の建造を行っています。
 技能実習生など外国人労働者も多数在籍していますが、ピクトグラム等を用いて、分かりやすい注意喚起表示を行うなど、安全衛生対策に非常に力をいれて取り組まれています。
 南日本造船における働き方改革の取組みとして、長時間労働の是正や、有給取得の促進を図られています。また、人材確保の状況についても率直なご意見をお伺いしました。

 
 
 

4 大分キヤノン及びキヤノンウインドの視察
 大分キヤノンでは、キヤノングループ最大のものづくりの拠点として、デジタル一眼レフカメラ等の製造に取り組まれています。
 ジョブ型雇用や、働き方改革の取組みを進められているほか、生涯就労を目的に多様な就労形態ニーズへの対応として、「コーポレートフォワード株式会社」を設けられています。
 また、キヤノンウインドは、社会福祉法人との合弁企業として、設立されており、企業と社会福祉法人が協力し合う体制が構築されています。また、業務面では、カメラ生産の前工程を中心に、メインラインに送り出す役割を担っており、大分キャノンのものづくりにとってなくてはならない役割を担っています。