NBCテロ対策
重大テロ事件等発生時の政府の初動措置について
平成10年4月10日閣議決定 平成12年12月26日一部改正 (平成13年1月6日施行) 平成13年5月8日一部改正 平成13年11月2日一部改正
政府は、国民の生命、身体又は財産に重大な被害が生じ、又は生じるおそれがあるテロリズム(以下「重大テロ」という。)等に対しては、法秩序の維持のため、断固たる態度をもって臨むこととし、重大テロが発生した場合には、下記により政府が一体となった初動措置を執るものとする。
記
- 発生時の措置
重大テロと思料される事案が発生した時には、別紙に掲げる関係省庁(以下「関係省庁」という。)は、あらかじめ整備した情報連絡体制により、内閣情報調査室を通じて内閣総理大臣、内閣官房長官、内閣官房副長官及び内閣危機管理監(以下「内閣総理大臣等」という。)への報告連絡を迅速に行うとともに、対処体制を確立する。
なお、上記報告ルートに加え、関係省庁による内閣総理大臣等への報告がそれぞれのルートで行われることを妨げない。
- 対策本部の設置等
当該重大テロに対して、政府としての対処を強力に推進するため、内閣総理大臣の判断により、内閣に、内閣総理大臣又は内閣官房長官を本部長とし、内閣官房長官その他必要により本部員のうち国務大臣である者の中から本部長が指定する者を副本部長とする対策本部を速やかに設置し、関係機関の具体的な対応措置が円滑かつ効果的なものとなるよう基本的対処方針その他の対処に係る重要事項について協議決定する。
対策本部の本部員は、関係省庁の長たる国務大臣(国家公安委員会委員長を含む。)、内閣官房副長官、内閣危機管理監、警察庁長官その他本部長が必要と認める者とするが、対策本部の協議が緊急に必要とされる場合には、全本部員が参集せずとも、本部長及び副本部長と参集した本部員(代理出席も可能)により、対策本部会議を速やかに開催する。
- 初動措置の推進
関係省庁は、一致協力して、対策本部の基本的対処方針等に立脚し、人命の尊重に配慮しつつ、法秩序の維持のため、断固たる態度を持って重大テロに臨むこととし、対策本部に対して緊密な報告連絡を行うとともに、次のような初動措置を迅速・的確に推進する。
- 被害者の搬送、専門家チームの派遣等の人命救助措置
- 輸送に関する便宜供与、資機材の提供、専門職員の派遣等の警察活動への協力
- 国民への情報提供、政府の諸措置への協力要請等の広報措置
- 外国政府、国際機関に対する説明及び協力要請
- 迅速な閣議手続
当該重大テロへの初動対処に係る重要事項で閣議に付議する必要があるもののうち政府としての判断が緊急に必要であり、かつ国務大臣全員が参集しての速やかな臨時閣議の開催が困難な場合には、内閣総理大臣の主宰により、電話等により各国務大臣の了解を得て閣議決定を行う。この場合、連絡を取ることができなかった国務大臣に対しては、事後速やかに連絡を行う。
- 他の重大事案への準用
重大テロに類するその他の重大事案への初動対処についても、上記措置を準用するものとする。
別紙
- <関係省庁>
- 警察庁
- 防衛庁
- 消防庁
- 法務省
- 外務省
- 厚生労働省
- 国土交通省
- 海上保安庁
- その他本部長が必要と認める省
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