首相官邸 首相官邸 トップページ
首相官邸 カテゴリ
 トップイラク問題関連情報


我が国のイラク復興支援策等について


平成15年4月21日
イラク問題対策本部会議資料


 3月20日、米国をはじめとする国々によるイラクに対する武力行使が開始された。その際、我が国は、内閣総理大臣談話において、戦闘が一刻も早く終結することを心から望むとともに、イラクが一日も早く再建され、人々が自由で豊かな社会の中で暮らしていけるよう、イラクの復興のための支援に積極的な対応を行う旨を明らかにした。その後約1か月を経て、現地における戦闘が終息に近づくとともに、国際社会がイラクにおける人道・復興支援のため早急に具体的な役割を果たすべき状況が生じてきている。

 我が国は、国際協調の下で、次の基本的な考え方に基づき、NGO等民間とも協力しつつ、イラクの復興のための支援に積極的に取り組んでいくこととする。
(1)  イラクとその周辺地域の平和と安定は我が国自身にとって重要であり、その回復及び強化に協力する。
(2)  イラクの主権と領土の一体性の確保、並びに、イラクの将来がイラク人自身によって出来るだけ早く決定されることを支持する。
(3)  我が国の経験を活かし、人道支援から復興支援に至る過程を切れ目ないものとし、その過程において知恵を出し汗を流す。

 我が国は、まずは次に掲げる事項を含む措置を早急に実施することとする。このうち既に一部実施している事項については、更なるフォローアップに努める。この関連もあり、在イラク日本大使館を出来るだけ早く再開する。
(1)  国際機関及びNGOを通じたイラクにおける人道・復興支援に対する協力
(2)  米国の復興人道支援局(ORHA)との連携を通じたイラクにおける人道・復興支援や行政支援に対する協力
(3)  アラブ諸国や周辺国の人々と協力したイラクにおける人道・復興支援
(4)  国際平和協力法に基づく、人道救援物資の自衛隊機等による輸送を含む被災民救援のための協力
(5)  経済的影響を受けた周辺地域に対する支援
(6)  被害を受けたイラク国立博物館や文化遺産に関し、博物館の整備、文化遺産の保護・保全等について、ユネスコ等と協力しつつ対応

 我が国は、イラクにおける人道・復興支援等に対する自衛隊及び文民による協力について、幅広い見地から所要の検討を進めることとする。