|
政治、平和及び安全保障協力に関する日加共同宣言 |
日加両国の首相は、 協力メカニズムを強化・創設するための枠組みの設置 既存の及び将来の政治、平和及び安全保障協力の経路を通じて行われる活動を効果的に導くため、日加両政府はここに政治、平和及び安全保障に関する次官級「2+2」対話を創設する。 政治、平和及び安全保障に関する次官級「2+2」対話は、以下の構造と任務を有する。 政治、平和及び安全保障に関する次官級「2+2」対話では、原則として、カナダについては、外務次官及び国防次官が、日本については、外務次官及び防衛次官が共同議長を務める。 政治、平和及び安全保障に関する次官級「2+2」対話は、他の関連する国内の当局が責任を有する分野に係る議題がある際には、当該当局からの代表者を招請することができる。 双方の都合に合わせ、政治、平和及び安全保障に関する次官級「2+2」を定期的に開催することを追求する。 それぞれの閣僚により示された戦略的ビジョンに従い、政治、平和及び安全保障に関する次官級「2+2」対話では、政治、平和及び安全保障協力全般の議題を定められ、現在の国際政治情勢についての意見及び評価が交換される。 政治、平和及び安全保障に関する次官級「2+2」対話では、必要に応じ、政務・防衛当局間(PM)協議、防衛当局間(MM)協議、平和及び安全保障に関する日加協力シンポジウムなどの既存のメカニズムの活動について、検討し、助言することができる。 政治、平和及び安全保障に関する次官級「2+2」対話では、一又は二以上の共通の関心を有する特定の問題に対応するため、既存のメカニズムに加え、一時的な作業部会を創設することができる。 柔軟で実務的な協力の確保 政治、平和及び安全保障に関する次官級「2+2」対話、その他のメカニズムでは、以下の伝統的な分野、新たに生じている分野及び将来的な分野の協力にわたる柔軟で実務的な枠組みを通じて政策の調整及び協力が行われるが、これらに限られない。 (1) 戦略的評価及び関連情報の交換(2) 軍縮・不拡散 (3) 紛争後の復興を含む平和維持・平和構築 (4) テロ・国境を越えた組織犯罪対策 (5) 世界的及び地域的安全保障のための効果的な機構 (6) グローバル・エネルギー安全保障 (7) 海上安全保障 (8) 自然災害対応、人道支援及び災害リスクの削減 (9) パンデミックへの対応 (10) 気候変動の安全保障上の影響 (11) 宇宙 (12) サイバー・セキュリティ 両国の閣僚及び首相は、政治、平和及び安全保障に関する次官級「2+2」対話により、達成された進展につき定期的に報告を受けることが確保される。 日加両政府は、国際環境の幅広く、かつ、絶えず変化する性質は、平和及び安全保障に関する分野も進化することを意味することを認識する。そのため、二国間の対話及び協力の分野については、個々の事情に応じ、政治、平和及び安全保障に関する次官級「2+2」対話又は他のメカニズムの下で、関係する国内当局の同意を得て決定される。 可能なときは、日加両政府は、地域的な及び世界的な平和及び安全保障の場における両国の取組を調整する。 実行を伴う前進 本共同宣言に従って、日加両政府は、平和及び安全保障協力を推進する。 平成22年11月14日横浜にて署名 カナダ首相 日本国首相 |