第1回 新成長戦略実現会議 菅総理指示

  1. 経済対策
     本日の議論も参考にし、有効な対策をとりまとめる。
     法人実効税率の引下げについては、企業の競争力強化と外資系企業の立地促進のため、課税ベースの拡大等による財源確保と併せ、23年度予算編成・税制改正作業の中で検討して結論を得る。
  2. 雇用対策
     「雇用」は、予算措置のみならず、「企業減税」や「人づくり」についても積極的に取り組む。具体的には、
    (1)税制については、「雇用」を基軸とする経済成長を推進する観点から、政策税制措置を23年度税制改正で講ずる。このため、@健康・環境分野等をはじめとする雇用の創出のほか、A正規雇用化、B育児支援、C障害者雇用などの視点を踏まえ、例えば、雇用の増加に応じ、企業の税負担を軽減する措置を講ずるなど、有効な税制措置の具体化を図る。
     こうした税制措置について、税制調査会に雇用促進税制の検討を行うプロジェクトチームを設置し、早急に議論を開始してもらいたい。
     また、企業の環境関連の設備投資・技術開発等を推進するための税制上の措置についても、同様に税制調査会において早急に議論を開始してもらいたい。
    (2)「人づくり」については、荒井大臣の下に官民によるチームを作って、強力に取り組んでもらいたい。
  3. 「パッケージ型インフラ」の海外展開等
     関係大臣会合を中心に、官邸主導で政府一体となって、インフラ需要の旺盛なアジアを中心とする地域への海外展開を図る事業者の方々を強力に支援する。
     また、新成長戦略の一環として、国内投資を促進するため、直嶋大臣をヘッドとする官民による円卓会議を設置して早急な検討を進めてもらいたい。
  4. EPA
     本年11 月に横浜で開催されるAPEC首脳会合までに、我が国として経済連携にいかに取り組むかの基本方針を決める。
  5. デフレの終結
     政府としては、当面はデフレの終結をマクロ経済運営上の最重要課題と位置付けており、日本銀行と一体となって、強力かつ総合的な政策努力を行う。