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第20回 EU日定期首脳協議共同プレス声明骨子
平成23年5月28日
1.連帯及び"絆"の年
- 定期首脳協議開催20周年を歓迎し、グローバル・パートナーとして、政治、経済関係を深化させることを決意。東日本大震災に対するEUからの温かい支援に感謝。
- 災害対策及び人道支援に関する協力強化の意向を表明。
- 福島原発事故の経験を共有し、世界で原子力安全を推進していくことを決意。
- 原子力事故発生後の物品の安全確保は、十分な科学的根拠に基づくべきとの認識を共有。
2.更なるEU日関係の強化に向けた取り組み
- 自由貿易協定(FTA)/経済連携協定(EPA)及び政治分野での拘束力を有する協定についての並行した交渉のためのプロセスを開始することに合意。両方の交渉の範囲及び野心のレベルを定めるために議論を開始することを決定。スコーピングを可能な限り早期に実施。これに並行して、欧州委員会は成功裏のスコーピングに基づき、これらの協定の交渉のために必要な権限を求める。
- 最近発効したEC日科学技術協力協定を活用し、協力を深化・拡大する。
- 中東和平、アフガニスタン支援、中央アジアにおける国境管理、海賊対策等の具体的協力案件の進展を確認。
- 税関協力分野での認定事業者(AEO)制度の相互承認実施等を歓迎。EU日ビジネス・ラウンドテーブル(BRT)などを通じたビジネス界との協力の継続を再確認。
- EU日関係の進捗状況を確認するために、年2回開催の高級実務者協議の設置。
3.世界経済及び貿易
- 世界経済の回復促進に向けた協力と政策調整の強化に関する決意を強調。為替レートの無秩序な動きや、継続したファンダメンタルズからの乖離を回避するために監視を続ける。
- 深刻な状況になっているWTOドーハ・ラウンド交渉についてあらゆる選択肢を検討していくとともに保護主義を抑止していく決意を再確認。
- レアアースを含む原材料の安定的且つ持続的な供給確保に関する政治的意思を再確認。
4.グローバルな課題
- 気候変動において、グローバルで公平かつ実効的な合意の採択に努めるとともに、生物多様性条約第10回締約国会議の成果の実施や、リオ+20におけるグリーン経済の重要性を再認識。
- エネルギー安全保障の確保及び低炭素経済の発展のため、持続可能なエネルギー政策及びエネルギー関連技術開発に関して協力を継続・推進。
- テロの予防とテロとの闘い、国連グローバル対テロ戦略の実施促進への政治的意思を確認。
- 「核兵器のない世界」の実現に向けた条件の創出へのコミットメントを再表明。2010年NPT運用検討会議における合意事項が履行されることへの支持を表明。
5.地域情勢
- 中東・北アフリカ諸国の民主的体制への移行、経済の近代化、人権尊重への正当な願望を支援することを確認。市民への暴力に対する非難及び同地域情勢への懸念を表明。
- 東アジアの安全保障環境に関し意見交換。現在の安全保障上の懸念を想起し、既存の戦略的対話の有用性を強調。右分野における協力継続を決定。
- ウラン濃縮活動との関連で、北朝鮮による安保理決議及び六者会合共同声明違反を非難。北朝鮮の具体的行動を要請。拉致問題を含む北朝鮮の人権問題対処の重要性を強調。イランが一貫して国連安保理決議及びIAEA理事会決議に応じていないことに最大限の懸念を表明。
6.人的交流
- EU日外交官交流の立ち上げ決定。
- 「絆」をテーマとするEU日英語俳句コンテストの優勝者を賞賛。