基本方針

更新日:令和6年11月11日 閣議決定

 国民の納得と共感を得られる政治を実現し、日本を守り、国民を守り、地方を守り、若者・女性の機会を守る。すべての人に安心と安全をもたらす社会を実現する。その強い覚悟の下、内閣の総力を挙げて、以下の政策を推し進める。

1.日本を守る
 激変する安全保障環境から日本を守り抜く。現実的な国益を踏まえた外交により、日米同盟を基軸に、友好国・同志国を増やし、外交力と防衛力の両輪をバランスよく強化し、我が国の平和、地域の安定を実現する。自由で開かれたインド太平洋というビジョンの下、法の支配に基づく国際秩序を堅持し、地域の安全と安定を一層確保するための取組を主導する。北朝鮮による拉致被害者の帰国実現に取り組む。
 国家安全保障戦略等に基づき、防衛力の抜本的強化に取り組むとともに、自衛官の生活・勤務環境や処遇の改善、新たな生涯設計の確立に取り組む。経済安全保障、サイバーセキュリティの強化に取り組む。

2.国民を守る
 経済あっての財政との考え方に立ち、デフレ脱却最優先の経済・財政運営を行う。成長分野に官民挙げての思い切った投資を行い、「賃上げと投資が牽引する成長型経済」を実現しつつ、財政状況の改善を進め、力強く発展する、危機に強靱な経済・財政を実現する。コストカット型経済から高付加価値創出型経済へ移行しながら、持続可能なエネルギー政策を確立し、イノベーションとスタートアップ支援を強化する。
 賃上げと人手不足緩和の好循環に向け、生産性と付加価値の向上、実質賃金の増加を実現する。多様な人生の在り方、多様な人生の選択肢を実現できる柔軟な社会保障制度を構築する。
 東日本大震災、能登半島地震をはじめとする大規模災害からの復興に全力で取り組むとともに、人命最優先の防災立国を構築するため、防災・減災、国土強靱化の取組を推進するとともに、防災庁の設置に向けた準備を進める。
 万一、大規模な自然災害、テロ、感染症など、国家的な危機が生じた場合、国民の生命、身体、財産を守ることを第一に、政府一体となって、機動的かつ柔軟に全力で対処する。

3.地方を守る
 「地方こそ成長の主役」との発想に基づき、地方創生2.0として、地方創生の取組を再起動させる。少子高齢化や人口減少にも対応するため、新しい地方経済・生活環境創生本部の下、集中的に取り組む基本構想を策定し、実行する。各省庁の縦割りやバラマキを排するため、各省庁連携して施策を「統合化」、「重点化」して取り組む。その中で、新たな地方創生交付金については、令和7年度予算で倍増を目指し、施策の質・量ともに大幅に充実させる。地方の成長の根幹である農林水産業の持てる力を最大限引き出し、あわせて、観光産業の高付加価値化、文化芸術立国に向けて取り組む。
 子育て支援に全力を挙げるとともに、地域によって異なる少子化をめぐる状況にも目を向け、若者・女性に選ばれる地方、多様性のある地域分散型社会づくりを目指す。

4.若者・女性の機会を守る
 あらゆる人が最適な教育を受けられる社会をつくるとともに、あらゆる組織の意思決定に女性が参画するための取組を推進し、若者・女性、それぞれの方々の幸せ、そして人権が守られる社会を実現する。