新型コロナワクチン接種に向けた国・自治体の準備状況

ワクチン供給

1 ワクチンの確保

  • 米国モデルナ社ワクチン5,000万回分、英国アストラゼネカ社ワクチン1億2,000万回分、米国ファイザー社ワクチン1億4,400万回分の合計3億1,400万回分の供給を受けることについて、契約締結に至っている。
 

2 ワクチンの輸入

  • ファイザー社、アストラゼネカ社、モデルナ社のいずれも、航空会社の確保や税関との調整など、輸入に必要な手続きを進めている。
  • ファイザー社は12月23日に、海外のワクチン工場から国内到着空港の保税エリアへの搬入まで、国際輸送の検証を行った。
 

3 ワクチンの国内輸送

  • ファイザー社のワクチンは、運送会社が陸送(一部地域は空輸)する体制を構築。
  • ファイザー社は、12月15日~18日に、鹿児島と沖縄への輸送の検証を行った。
  • アストラゼネカ社、モデルナ社のワクチンの国内輸送もファイザー社に準じた国内配送体制の構築に向けた準備をしている。
  • ワクチンは人口割合に応じて国が都道府県に、都道府県が市町村に配分する。市町村は、管内の接種会場(医療機関等)のワクチン希望量に応じて、各接種会場(医療機関等)に配分する。
 

4 フリーザーの確保

  • フリーザー2万台(-75度1万台、-20度1万台)を国で確保済み。
 

接種場所、フリーザー設置場所

接種体制の確保

  • 1月27日に川崎市立看護短期大学(川崎市幸区)にて、集合接種会場の設営及び運営(受付・予診・接種・観察・ワクチンの取扱い等)について訓練を行う予定。あわせて、受付・予診票記入・予診・ワクチン接種まで一人当たりどのくらいかかるか測定することとしており、体制に応じた接種規模の見込みを出す。
  • 1月28日に、-75度フリーザー(ファイザー社のワクチン用)の配置先(医療機関等)について自治体から報告を受ける。
  • -75度のフリーザー(ファイザー社のワクチン用)は、3月末までに3,370台(2月:1,510台、3月:1,860台)が順次配送される。
  • -20度フリーザー(モデルナ社のワクチン用)の配置先(医療機関等)は1月28日以降、自治体に報告を求める。
  • ファイザー社のワクチンは約1,000回接種分が最小移送単位であったが、ファイザー社との協議により、一定の要件の下、フリーザーが設置された医療機関等から近隣のクリニック等への冷蔵での小分けが可能となり、1月8日に自治体等に通知した。これにより接種医療機関の幅が広がる。
  • V-SYS(ワクチン接種円滑化システム)の第一弾が1月18日(月)にリリースされた。
 

接種体制

1 医療従事者

  • まずは先行接種として国立病院等において約1万人(最大2万人)の医療従事者に接種を行い、続けて約370万人の医療従事者に接種を行う。先行接種を行う100病院(国立病院等)を1月20日に通知。
 

2 医療従事者以外

  • 自治体の接種実施計画について、1月中を目途に先進事例の計画を自治体に示す予定。これらを参考に速やかに市町村が予防接種実施計画を策定する。
  • 3月中旬以降高齢者(約3,600万人)へのワクチン接種券(クーポン券)の送付が始まる予定。クーポン券には、①市町村の広報、②V-SYS(「コロナワクチンナビ」と記載)で接種可能な医療機関等を探すことができること、③市町村コールセンターの番号を記載したチラシを同封するが、このチラシの雛型を1月19日に市町村に提示した。
     市町村は、クーポンを配布した上で、予防接種実施計画に基づき、より具体的な接種場所や時期を、市町村の広報誌や地域の掲示板、ケーブルテレビ、公共施設や医療機関等へのチラシの配架、市のホームページ等を使って周知する。
  • 高齢者(約3,600万人)から接種を開始し、その後、基礎疾患を有する者(約820万人)、高齢者施設従事者(約200万人)、それ以外の者への接種に順次移行。
 

広報

  • 1月14日に厚労省コールセンターの受託先が決定し、2月15日から運用開始。都道府県や市町村のコールセンターについては、国と連携して設置を進める。
  • 1月18日に厚労省のワクチン接種に関するホームページを一般の方に分かりやすいものとなるよう更新した。
  • 1月22日に官邸ホームページでワクチン接種の特設ページを新設及びワクチン接種専用ツイッターを開設した。
  • 高齢者の接種が始まる時期を睨みつつ、マスメディアを通じた広報や、一般周知用のチラシの自治体への配布を行う。また、ツイッターなどSNSでの発信、イベントの取材機会の提供などを常時実施。