内閣総辞職に当たっての内閣総理大臣談話 |
平成22年6月4日
鳩山内閣は、本日、総辞職いたしました。 昨年8月の総選挙で、「政治を変えよう」との国民の皆様がお示しいただいた民意により、政権交代を実現させていただきました。9月の内閣発足以来、国民の皆様が主役の政治、真の国民主権の政治を目指してまいりました。 「国民のいのちを大切にしたい、国民の皆様の生活を少しでも安心できるものにしたい」、その思いを一つ一つ実現すべく、社民党、国民新党との三党連立政権のもとで懸命に頑張ってまいりました。「子ども手当」、「高校無償化」、「農業の個別所得補償」など国民の皆様にお約束した政策を着実に実現いたしました。 また、国民の目線であらゆる政策を総点検し、行政の無駄を一掃すべく、行政刷新会議による「事業仕分け」を実施しました。惰性と様々なしがらみで溜まった行政の澱を少しでも整理できたと思います。 在日米軍基地が沖縄に集中し、県民の皆様の大きな御負担になっており、普天間飛行場の危険性の除去とこうした負担の軽減のため日米で合意しました。また、日米同盟を21世紀に相応しい形で深化させるべく最大限努力いたしました。さらに、「東アジア共同体」構想の展開、「核のない世界」に向けた国際協調への呼び掛けなど、我が国が理想とする国際社会の実現に向けて首脳外交を行ってまいりました。 一方、新しい社会の担い手を国民自らが創り出していくための「新しい公共」や地域が名実ともに国の主役となるための「真の地域主権」への取組みを開始いたしました。近い将来、大きく花開くことを期待しています。 こうした課題に内閣あげて懸命に取り組んでまいりましたが、このたび道半ばにして退くことといたしました。誠に残念であるとともに、国民の皆様との約束を全うすることができなかったことを大変申し訳なく思います。 今後、新たな内閣のもとで、政権交代の実を更にあげていくことを強く望みます。 これまでの国民の皆様のご支援とご協力に対し、あらためて心より御礼申し上げます。 |