医療関係団体との意見交換
令和3年8月3日、菅総理は、総理大臣官邸で医療関係団体との意見交換を行いました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「医療関係者の皆様には、昼夜を問わず御尽力いただいておりますこと、また、ワクチン接種にも大変御協力いただき、心から感謝と敬意を申し上げます。ありがとうございます。
全国的に感染拡大する中で、医療現場においては、熱中症などの救急搬送も増加し、一般医療への負荷も増える中で、感染者が急増し、大変な御負担をお掛けいたしております。
政府としては、何としても、この感染を抑え込み、減少傾向に転じさせるために、感染拡大防止に全力で取り組んでいるところです。
また、医療関係者の御協力により、ワクチン接種は予想以上のスピードで進捗しており、重症化リスクが最も高い65歳以上の接種が進み、その結果として、感染者数に占める割合が大きく減少しております。一方で、若い世代の感染者が急増しており、東京都では、20代、30代を合わせて、2,000人前後に達し、さらに、40代、50代の重症化が進んでおります。
このような、ワクチン接種の進行と、感染者の状況の変化を踏まえ、急激な感染拡大においても、医療提供体制を確保し、誰もが症状に応じて必要な医療を行うことができるように、昨日、方針を転換いたしました。
感染拡大地域においては、重症患者や重症化リスクの特に高い方、すなわち、中等症のうち酸素投与が必要な方や、それ以外で糖尿病等の疾患をお持ちの方には、確実に入院していただき、それ以外の方々で、症状が悪くなった場合に、必ずすぐに入院できる体制を整備してまいります。
患者にとって身近で頼れる存在である地域の診療所におかれては、往診やオンライン診療などによって、こうした患者の状況を把握していただき、適切な医療を提供していただきますようにお願いいたします。
政府としても、こうした取組を支援するために、パルスオキシメーターを配布することに加え、自宅・宿泊療養の新型コロナ患者に対する往診の診療報酬を大きく拡充しております。
また、病床がひっ迫した地域を、県境を超えて支援するために、看護師等の広域派遣についても取り組んでおります。
さらに、重症化リスクを7割減らす画期的な治療薬について、50代以上や基礎疾患のある方に積極的に投与し、在宅患者も含めた取組を進めてまいります。
私としては、何としても国民の命と健康を守っていく決意であります。この難局を乗り越えるため、国、自治体、そして医療関係者の皆様と、一致協力して対処していきたいと考えております。病床の確保とともに、自宅・宿泊療養の強化について、改めて一段のお力添えをよろしくお願い申し上げます。」