新型コロナウイルス感染症の医療提供体制に関する関係閣僚会議
令和3年8月2日、菅総理は、総理大臣官邸で新型コロナウイルス感染症の医療提供体制に関する関係閣僚会議を開催しました。
会議では、新型コロナウイルス感染症の医療提供体制について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「首都圏の感染者は過去最高となり、全国的にも、前の週から2倍以上という急激なスピードで感染が拡大いたしております。
感染者の状況を見ると、重症化リスクの最も高い65歳以上の感染者数の割合は大きく低下している一方で、東京都では、30代以下の若い世代の感染が7割に達し、20代の感染も連日1,000人を超えています。この結果、高齢者の重症者数は低い水準で推移しています。
また、全国の死亡者数は、5月は一時、1日で100人を上回りましたが、昨日は5人となっているなど、これまでと顕著な違いが出ております。
一方で、東京を中心に医療の現場は大変さを増しつつあります。40代、50代の重症者は、都内では6月末の18人から、昨日は53人まで拡大いたしております。熱中症などの救急搬送も増加しており、一般医療への負荷も増える中で、感染者数も急増し、すぐに入院できずに自宅で療養する人が増えています。
ワクチン接種の進行と、感染者の状況の変化を踏まえて、医療提供体制を確保し、重症者、中等症者、軽症者のそれぞれの方が、症状に応じて必要な医療を受けられるよう、方針を取りまとめました。
重症患者や重症化リスクの特に高い方には、確実に入院していただけるよう、必要な病床を確保します。
それ以外の方は自宅での療養を基本とし、症状が悪くなればすぐに入院できる体制を整備します。
パルスオキシメーターを配布し、身近な地域の診療所が、往診やオンライン診療などによって、丁寧に状況を把握できるようにします。そのため、往診の診療報酬を拡充します。
家庭内感染のおそれがあるなどの事情がある方には、健康管理体制を強化したホテルを活用します。
さらに、重症化リスクを7割減らす画期的な治療薬について、50代以上や基礎疾患のある方に積極的に投与し、在宅患者も含めた取組を進めます。
こうした方針の実施に当たっては、医療関係者の方々の更なる御協力が不可欠であり、私から、明日にも、医師会や病院関係者の方々に直接お願いをさせていただきます。
本日から緊急事態宣言の対象地域が拡大されました。感染者数が急増する中で、医療提供体制を機能させることが最大の課題です。本日取りまとめた方針で、自治体と連携しながら、政府として全力を尽くします。国民の皆様におかれては、改めて、不要不急の外出、大人数での飲食を控えていただき、感染防止に御協力いただきますようお願いいたします。」