政府与党連絡会議
令和3年7月20日、菅総理は、総理大臣官邸で政府与党連絡会議に出席しました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました
「静岡県熱海(あたみ)市の大規模な土石流では、依然として10名の方々が行方不明となっており、現場では、警察、消防、自衛隊、海上保安庁などが、引き続き、懸命に捜索に当たっております。先週、私自身、被災現場を訪れ、土石流の激しさを実感し、また、避難所では、被災者の方のお話を直接お伺いいたしました。行方不明者の捜索やライフラインの復旧を全力で進め、併せて、住民や事業者の皆さんが、前を向いて生活や生業(なりわい)を再建できるよう、政府与党が一体となって取り組んでいきたいと思います。また、毎年のように大雨災害をもたらしている線状降水帯の発生を予測するため、観測の強化や技術開発を思い切って前倒しで進めて、被害の軽減に努めていきたいと思っています。
新型コロナの新規感染者は、東京を中心とする首都圏などにおいて増加が続いています。各自治体と緊密に連携し、感染対策を徹底しながら、ワクチン接種を進めております。酒類提供の停止に関する要請は撤回いたしましたが、飲食店や酒類の販売事業者の皆さんに不安や混乱を生じさせてしまいました。大変申し訳ないことであり、内閣全体として、今後こうしたことのないよう、気を付けていきたいと思います。また、支給の遅れが指摘されていた協力金についても、早期給付の仕組みを導入したところであり、飲食店の皆様に営業時間短縮等の要請に御協力いただけるよう、努めてまいりたいと思います。
ワクチンについては、総接種回数は7,000万回を超え、高齢者の8割を超える方々が1回、6割近くの方が2回の接種を終えています。そうした中で、東京では、一時は20パーセントを超えていた新規感染者に占める高齢者の割合が、4パーセント前後まで低下しており、感染者数が増加する中にあっても、重症者数は横ばいで推移しています。予想を上回るペースで接種が進む中で、今後のワクチン供給に不安が生じ、新規の予約停止など、御迷惑をお掛けしましたが、今後も、1日20万回程度の職域接種以外に、自治体においては、1日当たり120万回程度のペースで接種できるワクチンを配分していく予定であります。引き続き、ワクチンの配分のめどを速やかに自治体に共有し、緊密に連携しながら、一人でも多くの方に、一日も早く接種いただけるよう全力を尽くします。そして、10月から11月には完了させることをめどに、その中でできるだけ早く進めてまいります。
東京オリンピックの開幕まで3日となりました。国民の命と健康を守ることを最優先に、海外から入国する選手・大会関係者への水際対策や入国後の検査や行動管理など、感染対策を徹底して行い、併せて、テロ対策を含めたセキュリティ対策に全力を尽くしてまいります。安全・安心な大会の実現に向けて、最後まで高い緊張感を持って取り組んでまいります。皆さんの御理解と御協力をお願いします。
感染防止とワクチン接種の加速化に全力で取り組み、一日も早く安心の日常を取り戻すことができるように、ポストコロナに向けて力強い経済を作り上げていく、そのために、与党の皆様と力を合わせ、全力を尽くしてまいりたいと思います。引き続きの御協力をよろしくお願い申し上げます。」