経済財政諮問会議
令和3年2月24日、菅総理は、総理大臣官邸で令和3年第2回経済財政諮問会議を開催しました。
会議では、マクロ経済運営(金融政策、物価等に関する集中審議)及びグリーン・ニューディールに向けて、について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日は、経済再生について緊急事態宣言後を見据えた議論を行いました。我が国経済は全体としては持ち直しの動きが続いており、上場企業の経常利益は、業種によっては厳しい状況にあるものの、前年を約2割上回る結果となりました。さらに、企業の現預金は前年比で約40兆円、また家計の現預金は約50兆円増加いたしております。
こうした中で、今後我が国経済を成長軌道に戻していくには、再び賃上げの流れを取り戻して、所得が増える見通しを持てるようにすることが不可欠だというふうに思っています。賃上げにより消費を増やし、企業の収益を増やし、さらに企業が将来のために設備投資を行うという好循環を取り戻し、更に強化する必要がある、このように思っています。政府としてはこれまでも賃上げの流れを継続していただくべく要請を行ってきましたが、是非とも業績を反映し、それに応えていただきたい、このように思います。
その上で、ポストコロナにおいて力強い成長を実現するためには、最重要課題がグリーン、デジタルであると思います。グリーン社会の実現は我が国の経済に大きなインパクトがあり、特に我が国はエネルギー効率を高める余地があります。今後、洋上風力、水素、蓄電池など重点分野の研究開発、設備投資を進めることで、機械的試算では2030年には年額90兆円の経済効果、850万人の雇用創出が見込まれます。
本年11月はCOP26(第26回気候変動枠組条約締約国会議)など重要な国際会議も予定されております。2030年、2050年に向けた長期戦略について政府一体となって具体化を進めることで、我が国の強みである先端技術分野などで国際社会をリードし、脱炭素社会を実現していきたいと思います。」