政府与党連絡会議
令和2年12月7日、菅総理は、総理大臣官邸で政府与党連絡会議に出席しました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「先週で、臨時国会が閉会いたしました。今国会では、新型コロナウイルスのワクチン無料接種を可能とするための予防接種法改正法や、英国との経済連携協定など、政府が新たに提出した法案・条約が全て成立いたしました。
与党の皆様に改めて厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
新型コロナウイルスの新規感染者数や重症者数が過去最多となり、極めて警戒すべき状況が続いています。既に重症者向けの病床がひっ迫し始めており、強い危機感を持って対応いたしております。
ひっ迫している自治体からの要請があれば、自衛隊を直ちに派遣できる体制を整えており、政府としては最大限の支援を行ってまいります。
コロナウイルスとの闘いの最前線に立ち続ける医療、介護などの現場の皆さんの献身的な御努力に、改めて敬意を表すとともに、心からの感謝を申し上げます。
短期・集中の対策として、全国8都道府県で営業時間短縮要請が行われており、協力いただいております全ての店舗に対して、国としてもしっかり支援してまいります。
また、GoToイートについては、新規発行の停止、人数制限などを要請し、GoToトラベルについては、一時的に、札幌市、大阪市に向けた旅行は対象外とし、これらの地域からの旅行、また、東京都の高齢者、基礎疾患をお持ちの方々については利用を控えるように呼びかけをいたしております。
新たな経済対策に向けた検討は大詰めを迎えており、明日決定したいと考えております。
国民の命と暮らしを守るという考え方の下に、医療機関や高齢者施設などの支援、雇調金や企業の資金繰り支援など、雇用と事業の支援、地方独自のコロナ対策などのための臨時地方創生交付金、またグリーン投資を大きく進めるための基金、官民のデジタル改革のための経費などを予定しており、さらに当面何が起きても対応できるように十分な額の予備費を確保いたします。
さらに、今後、来年度の予算や税制改正についても最終的な検討を行っていくことになりますので、与党両党における御議論をよろしくお願い申し上げます。
先月のASEAN(東南アジア諸国連合)関連、APEC(アジア太平洋経済協力)、G20(金融・世界経済に関する首脳会合)といった一連の首脳会議、また、来日したモリソン豪首相との会談、バイデン米国次期大統領との電話会談などの機会を通じ、『自由で開かれたインド太平洋』の実現に向けた協力を重ねて呼びかけてまいりました。具体的な進展への手応えを感じております。
また、これらの一連の首脳外交では、政権の最重要課題であります拉致問題の解決に向けた協力も要請をし、数多くの首脳から理解と協力の意向を示していただいています。
今後とも、首脳外交を積極的に展開しつつ、国際社会にわが国の立場をしっかりと発信し、様々な外交課題に全力で取り組んでまいります。
今年も残すところ1か月を切りました。今年は、新型コロナウイルスという未知のウイルスとの闘いの中で、感染を抑え、重症化を防ぎ、国民の命と暮らしを守るため、試行錯誤の中でありましたけれども、全力で取り組んでいます。
今後も、政府・与党が力を合わせて、新型コロナウイルスを何としても乗り越え、経済を回復させていきたいと考えております。引き続きの御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。」