政府与党連絡会議
令和2年11月16日、菅総理は、総理大臣官邸で政府与党連絡会議に出席しました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「新型コロナウイルスの感染状況については、新規陽性者数の増加傾向が顕著になってきており、特に、北海道や、東京、大阪、愛知など、その傾向が著しくなってきております。
現在、各自治体と連携しながら、最大限の警戒感を持って感染状況に応じた対策を実施しております。既に、全国2万4千を上回る医療機関で、発熱患者の診療や検査を実施いただく体制を整備しました。さらに、感染拡大防止対策として、感染が増加している地域における大規模・集中的な検査の実施や、クラスター対策の専門家の派遣、保健師の広域的な派遣調整など、自治体の取組をしっかりと支援いたしております。
また先般、新型コロナ分科会から感染リスクが高まる『5つの場面』として提言がありましたように、飲酒を伴う懇親会などの場面において、改めて3密の回避、会話のときはマスクを着けるなど、基本的な感染対策を徹底してまいります。
また、先週火曜の閣議において、感染対策を徹底し、雇用と事業を支え、ポストコロナに向けた経済を回復させるために、新たな経済対策の策定を指示しました。
経済対策の柱としては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策、ポストコロナに向けた経済構造の転換・好循環の実現、防災・減災、国土強靱(きょうじん)化の推進等の安全の確保として、今後、これらを内容とする今年度の第3次補正予算を来年度当初予算と一体として、いわゆる15か月予算の考え方の下で編成いたします。
感染拡大防止と経済社会活動の両立を実現するために、効果的な対策としたいと考えております。今後、与党の皆様とも連携しながら、とりまとめの作業を進めてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
先週12日、バイデン次期米国大統領と初めての電話会談を行いました。同次期大統領と共に、日米同盟強化に向けた取組を進めていく上で、大変意味のある会談になったと思います。また、12日から15日までASEAN(東南アジア諸国連合)関連首脳会議では、『自由で開かれたインド太平洋』の実現、拉致問題を含む北朝鮮情勢や南シナ海問題に関する日本の立場を発信しました。昨日は、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)協定の署名を実現しました。自由で公正なルールに基づく経済秩序の形成に向けた、画期的な、重要な第一歩となったと思っています。
また本日は、先ほどバッハ会長とお会いし、来年の東京オリンピック・パラリンピックを必ず実現して、安全・安心な大会の成功に向けて、緊密に協力していくことで一致をいたしました。
明日には、訪日するモリソン豪州首相と首脳会談を行います。日豪の『特別な戦略的パートナーシップ』の更なる強化につき、幅広く議論したいと考えています。また、20日から22日にかけて、APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議及びG20(金融・世界経済に関する首脳会合)サミットに出席し、自由で公正な多角的自由貿易体制の維持・強化、ポストコロナの国際秩序作り等の重要課題について、日本の立場をしっかり主張してまいります。
臨時国会では、新型コロナウイルスのワクチン無料接種を可能とするための予防接種法の改正案や、英国との経済連携協定の承認案に関する審議が始まりました。今国会では、合計8本の法案・条約を政府から提出をいたしております。与党両党と協力しつつ、緊張感を持って、しっかりと結果を出していけるように臨んでまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。」