STSフォーラム 安倍総理スピーチ

令和元年8月28日
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 尾身理事長、御紹介ありがとうございました。STSフォーラム(科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム)は英語でスピーチすることが義務付けられているのですが、昨日私、ビアリッツから帰ってきたばかりで練習する時間がなかったので日本語で話をさせていただきます。
 本日、TICAD7(第7回アフリカ開発会議)におけるSTSフォーラムの会合で御挨拶できることを大変うれしく思います。
 私は、毎年秋に京都で開かれるSTSフォーラムの年次総会に名誉会長として6年連続して参加し、総理大臣としての参加記録を更新しておりまして、今年も更に更新したいと考えております。
 尾身理事長が、イノベーションに支えられた日本の近代化の歩みに着目し、STSフォーラムを始めてから15年。社会と科学、技術に関心を持つあらゆる人々にとって、世界に類例のないフォーラムになったと言えるでしょう。STSフォーラムをここまで世界的なフォーラムに育て上げられた尾身理事長に改めて敬意を表したいと思います。
 このフォーラムは、3年前、TICADと共に初めてアフリカの地を踏みました。STSフォーラムの信念、すなわち、科学と技術とイノベーション、そしてそれらを支える人材こそが、社会経済に自立的発展をもたらし、国を豊かにするという強い思いは、いつにも増して、どこにも増してアフリカで大きな意味を持つことでしょう。
 本日のこのフォーラム会合には、アフリカの多くの国々から、科学技術や教育に責任を有する方々が多数参加されていると伺っています。
 日本からも、アフリカ諸国の持つ思いを共有し、アフリカにおける科学技術イノベーションと人材育成に関わってきた諸機関に加えて、技術をもってアフリカで新事業を展開する企業も、参加していただいています。
 STSは今や、世界各地にその意義を広めようとしていますが、アフリカほど、このフォーラムが貢献できる場所はないでしょう。なぜならアフリカは、地球上で最も大きな可能性を秘めた大陸だからです。
 本日の会合において、科学・技術やイノベーションを通じてアフリカに発展と繁栄をもたらす上で有意義な議論が行われることを大いに期待いたしまして、私の御挨拶とさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

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