新型コロナウイルス感染症対策本部(第41回)
令和2年7月22日、安倍総理は、総理大臣官邸で第41回新型コロナウイルス感染症対策本部を開催しました。
会議では、新型コロナウイルス感染症への対応について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「新型コロナウイルス感染症について、現状は、専門家の皆さんに分析・評価いただいているとおり、感染状況の拡大を十分に警戒すべき状況にはありますが、検査体制の拡充や医療提供体制の整備が進んでいること、感染は主に若い世代の中で広がっており、重症者が少ないことなどを踏まえると、4月の緊急事態宣言時とは大きく状況が異なっています。
他方で、足元で、東京を中心に新規感染者数が増えていることから、大規模イベントについては、現在5,000人の人数上限を設定していますが、これを8月末まで維持しつつ、その間の感染状況を踏まえながら、判断することといたします。
その上で、最も重要なことは、ウィズコロナの時代にあって、効果的な感染防止策を講じながら、社会経済活動を段階的に回復させていく、この両立をしっかりと図っていくことであります。
このため、都道府県と連携して、検査体制の更なる強化を図るとともに、事業者の方々に対して、業種別ガイドラインの遵守をより徹底してまいります。
同時に、重症化する可能性が高い、高齢者や基礎疾患のある方々への感染拡大を何としても防がなければなりません。
そのため、感染リスクが高いと判断される場合には、医療機関や高齢者施設等において速やかに検査を行えるように、高齢者施設等については出張方式の検査が実施できるように具体的な検討を進めてまいります。
国民の皆様におかれましても、明日から4連休が始まりますが、3つの密の回避、大声を出す行動を控えること、マスク・手洗い・消毒・換気などを徹底していただくようお願い申し上げます。
一方、南米諸国を始め、世界的な感染拡大が見られる中、水際対策については、既存の措置を8月末まで延長するとともに、新たに入国拒否対象地域を追加するなど、国外からの新型コロナウイルスの流入防止に引き続き万全を期してまいります。
同時に、これらの措置と両立する形で、国際的な人の往来の再開を順次進めていくことも重要です。
このため、まずは、再入国許可を取って出国した外国人の再入国を段階的に認めることとします。その際、感染拡大防止の観点から、現居住国等でのPCR検査証明の取得などの追加的な措置を講じることとします。
また、感染状況が落ち着いている東アジアや東南アジアの12か国・地域との間で、ビジネス上必要な人材等の往来再開に向け、新たに協議・調整を進めていきます。
今回の措置の対象とならない国・地域についても、ビジネス上のニーズ等を勘案し、防疫上の要件を設定した上で、短期間・少人数に限定した往来の枠組みを導入することとします。
このほか、来年のオリンピック・パラリンピック開催に向けて、今後、アスリートや大会関係者等の入国に向けた措置を検討していきます。
こうした国際的な人の往来と感染拡大防止を両立するためには、我が国の検査能力・体制の強化が不可欠です。引き続き、厚生労働省を始めとした関係省庁が連携して、代替的な検査方法の導入や検査センターの立ち上げ等を早急に進めてください。
各位にあっては、感染の拡大をできるだけ抑えながら、社会経済活動との両立を図っていくため、事業者や地方自治体とも連携して、これらの対策に引き続き全力で当たってください。」