高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)・官民データ活用推進戦略会議合同会議
令和2年7月15日、安倍総理は、総理大臣官邸で第78回高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)及び第9回官民データ活用推進戦略会議を合同で開催しました。
会議では、「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」及び「官民ITS構想・ロードマップ2020」について意見交換等が行われました。
総理は、本日の意見交換を踏まえ、次のように述べました。
「今般のコロナ対策では、国民の皆様から申請受付をスムーズにできないなどの国民本位での行政のデジタル化が進んでいなかった実態を改めて痛感いたしました。マイナンバー制度の抜本的な改善、書面主義の全面的な見直しなどに、既に着手していますが、この1年間で政府の総力を結集して、集中的に改革を進めていきます。そしてこれまで、国民本位の行政のデジタル化を阻んできた最大の原因は、国や地方の情報システムが個々にバラバラで、十分な連携がなされていなかったことにあると、こう考えています。この機に、IT本部が中心となって、国や地方のシステムを統一的に整備することを原則として、そして行政分野のデジタル化と行政データの見える化を集中的に実行していく必要があります。
国の情報システムについては、原則として、一括してシステム基盤を調達し、そして各府省が個別に契約することなく、この基盤を利用してシステム整備をする方式へと、今後3年間で移行していきます。
地方公共団体の情報システムについても、地方自治体の自主性を尊重しながら、システム基盤の統合を進め、全ての自治体で住民の利便性向上の観点から、共通的なサービスを提供できるような仕組みを今後5年間で実現していきます。
以上の基本的な考え方の下、竹本IT担当大臣と高市総務大臣は連携して、関係府省の協力を得て、新しい国・地方デジタル基盤統合指針をその具体的な工程表と併せ、年内に策定してください。
これらを実現するため、今後3年間を集中投資期間とし、政府CIOの強力なリーダーシップの下で、政府全体のシステム整備を一気に進めてまいります。20年前に制定されたIT基本法を抜本的に見直さなければなりません。こうした方針をしっかりと盛り込んだ所要の改正案を次期通常国会へ提出できるように、準備を進めてください。」