令和2年7月豪雨非常災害対策本部会議(第5回)
令和2年7月9日、安倍総理は、総理大臣官邸で令和2年7月豪雨非常災害対策本部会議(第5回)に出席しました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「梅雨前線は引き続き停滞しており、本日も各地で激しい雨が降っているところがあります。今後もしばらく大雨が続く予想となっており、これまでに降った大雨により、僅かな雨量でも災害が発生するおそれがあるため、引き続き厳重な警戒が必要です。
現在、熊本県や大分県、岐阜県を始め8県の被災地において、警察・消防・海上保安庁・自衛隊の各部隊が、固定翼、ヘリ及び巡視船艇を動員し、総勢13万人の態勢により、昼夜を分かたず、救命・救助活動を行っています。また、国土交通省のTEC−FORCE(緊急災害対策派遣隊)が、排水ポンプ車60台の態勢で、浸水地域の排水活動や、甚大な災害が生じている熊本県の国道219号の復旧等に向けて取り組んでいます。
一日も早い被災地の復旧・復興のため、政府一丸となって取り組まなければなりません。被災自治体が財政上安心して復旧等に取り組むことができるよう、また、被災者の皆様の生活再建を後押しするため、新たな被害が発生した長野県及び岐阜県も含めて、激甚災害及び特定非常災害に早期に指定できるよう調査・検討を加速してください。
また、被災地における復旧等にとって、携帯電話などの通信手段の確保は非常に重要です。通信インフラに甚大な被害が発生した熊本県、大分県、鹿児島県や、長野県、岐阜県には、既に総務省から災害時テレコム支援チームを派遣し、通信事業者と連携して復旧活動を行っています。現在、人吉市の大規模な通信障害は大幅に改善しておりますが、今なお各地で通信障害が発生しており、一日も早く復旧できるよう必要な対策を進めてください。
被災者の生活支援の取組も進んでいます。被災地のニーズを踏まえた食料や飲料、生活用品等のプッシュ型支援はもとより、現地派遣の政府職員を370人に増員し、被災自治体の支援等に当たらせています。断水等により入浴が困難な被災者の方々に対し、本日、熊本県の5か所の避難所において、自衛隊による入浴支援を実施しています。被災者のニーズは時々刻々と変化していきます。各位にあっては、現地のニーズを的確に把握し、省庁そして、国と地域の垣根を越えて、被災者の皆様のために必要な支援に全力を挙げてください。
梅雨前線は、引き続き本州付近に停滞し、明日も西日本から東日本にかけて再び大雨となるおそれがあります。国民の皆様におかれましては、引き続き、自治体からの情報に注意し、土砂災害や河川の氾濫などに最大限の警戒をしていただきますようにお願いします。」