新型コロナウイルス感染症対策本部(第31回)
令和2年4月24日、安倍総理は、総理大臣官邸で第31回新型コロナウイルス感染症対策本部を開催しました。
会議では、新型コロナウイルス感染症への対応について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「今この瞬間も、一人でも多くの命を守るため全力を尽くしてくださっている、医療現場の皆さんに、改めて、心から感謝申し上げます。皆さんの感染予防に万全を期すために、一つでも多くの医療防護具を現場に届ける必要があります。
サージカルマスクについては、既に5,800万枚を都道府県に配布してきたところでございますが、今月中に更に1,500万枚を配布します。医療用ガウンなども感染者数の多い都道府県を中心に配布を開始していますが、今月中にN95などの高性能マスク150万枚、医療用ガウン130万枚、フェイスシールド190万枚を、全国に配布し、物資不足に直面している医療機関に速やかに届けたいと考えています。
加えて、感染者の治療や検査に当たっている病院においては、院内感染の防止を更に徹底していただくため、今後、医療防護具を、国が、直接、優先的に提供することとします。そのためのウェブを活用した状況把握システムの構築、体制整備を早急に進めてください。
政府として、これまでも、産業界の全面的な協力を得て、医療防護具の国内増産などに取り組んできましたが、まだ物資不足は、大変厳しい状況にあります。こうした中でも、ウイルスとの戦いの最前線である医療現場に、一つでも多くの医療防護具を届けるため、政府の総力を結集してください。
また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、学校等の休業や外出自粛が継続する中で、生活不安やストレスによる児童虐待、DV(ドメスティック・バイオレンス)被害等のリスクが高まっています。社会不安が高まる中で、社会的に弱い立場にある人々をしっかりと守っていくことが政府の務めです。
このため、児童虐待防止対策については、何よりも子供の命を守ることを最優先に、様々な地域ネットワークを総動員して、子供や家庭の状況を定期的に把握することについて、厚生労働大臣を中心に各大臣がしっかりと協力して、取り組んでください。
DV防止対策についても、4月20日から新たな相談窓口を設置しました。0120−279−889、フリーダイヤルつなぐ・はやくです。来週、29日からは24時間対応といたします。児童相談所虐待対応ダイヤル189、いちはやくと併せ、周知を図ってまいります。さらに、家族が家に居るため相談しにくいとの声もあることから、電話だけでなく、SNSやメールによる相談も受け付けます。給付金についても、DVで避難している被害者に直接届くよう、対応してまいります。引き続き、民間シェルター支援の充実を含め、施策の充実に取り組んでください。
児童虐待防止対策とDV防止対策を連携させ、家庭内での暴力の根絶や被害者の支援に向けて、政府を挙げて取組を強化していく必要があります。関係閣僚においては、一層の取組の強化をお願いします。
昨日、地方自治体に対し、自治体の休業要請に応じない事業者に対する特別措置法第45条に基づく要請や指示を行う際の手続などの方針をお示ししました。引き続き、地方自治体や経済団体等とも緊密に連携して、接触機会の8割削減に向けた取組を加速化させてまいります。
緊急事態を早期に収束させるため、今が非常に重要な時期です。国民の皆様におかれましても、各自治体からの要請を十分に踏まえつつ、先日発表された日常生活に着目した10のポイントも参考に、接触機会の8割削減に向け、より一層の御協力を何とぞお願い申し上げます。」