新型コロナウイルス感染症対策本部(第29回)
令和2年4月16日、安倍総理は、総理大臣官邸で第29回新型コロナウイルス感染症対策本部を開催しました。
会議では、新型コロナウイルス感染症への対応について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日、諮問委員会からも御賛同を頂き、4月7日に宣言した緊急事態措置を実施すべき区域を、7都府県から全都道府県に拡大することといたします。実施期間は、5月6日までに変更はありません。まず、北海道、茨城県、石川県、岐阜県、愛知県及び京都府の6道府県については、現在の対象区域である7都府県と同程度にまん延が進んでおり、これら以外の県においても、都市部からの人の移動等によりクラスターが各地で発生し、感染拡大の傾向が見られることから、地域の流行を抑制し、特に、ゴールデンウィークにおける人の移動を最小化する観点から、全都道府県を緊急事態措置の対象とすることといたしました。
今後ゴールデンウィークに向けて、全ての都道府県において、不要不急の帰省や旅行など都道府県をまたいで人が移動することを、まん延防止の観点から絶対に避けるよう、住民の方々に促していただくようお願いします。また、域内の観光施設等に人が集中するおそれがあるときは、施設に対して入場者の制限を求めるなど、適切な対応をとるようお願いいたします。繰り返しになりますが、この緊急事態を5月6日までの残りの期間で終えるためには、最低7割、極力8割の接触削減を何としても実現しなければなりません。国民の皆様には御不便をおかけしておりますが、更なる感染拡大を防止するため、引き続きの御協力を何卒よろしくお願いいたします。
今回、緊急事態宣言を全国に拡大することによって、全ての国民の皆様に更なる御協力を頂くことになります。緊急経済対策においては、収入が著しく減少し、厳しい状況にある御家庭に限って、1世帯当たり30万円を給付する措置を予定しておりましたが、この際、これに代わり、更に給付対象を拡大した措置を講ずべきと考えます。今回の緊急事態宣言により、外出自粛を始め様々な行動が制約されることとなる全国全ての国民の皆様を対象に、一律、1人当たり10万円の給付を行う方向で、与党において再度検討を行っていただくことといたします。
この国難とも言うべき事態を乗り越えるため、政府、地方公共団体、医療関係者、専門家、事業者、そして全ての国民の皆様、正に日本全体が一丸となって取り組んでいくしかありません。各位にあっては、本日決定した新たな基本的対処方針に基づき、引き続き対策に全力を挙げてください。」