未来投資会議
令和2年3月5日、安倍総理は、総理大臣官邸で第36回未来投資会議を開催しました。
会議では、サプライチェーン、観光等、キャッシュレス、中小企業の生産性向上、及び環境・エネルギーについて議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「第一に、新型コロナウイルスの感染が世界的な広がりを見せる中、我が国のサプライチェーンの改革や観光などの地域経済の状況について議論を行いました。
中国などから日本への製品供給の減少による我が国サプライチェーンへの影響が懸念される中で、一国への依存度が高い製品で付加価値が高いものについては、我が国への生産拠点の回帰を図り、そうでないものについても、一国に依存せず、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国などへの生産拠点の多元化を図ります。
また、国民の健康を守ることを最優先に、感染拡大の防止に全力を挙げる一方、その後には、オリンピック・パラリンピックの成功に向けて官民一丸となってキャンペーンを実施し、内外にメッセージを発信します。人の流れを回復するため、観光需要の喚起や、地域の農産品、商店街のにぎわい回復を含め、国を挙げたキャンペーンを検討します。
第二に、先般の経済対策の早期執行、本予算の早期成立を図るとともに、こうしたときこそ、経済の下押しリスクを乗り越えるためにも、引き続き賃上げの流れの継続が重要です。中小企業を含めた幅広い賃上げの実現には、三村会長から御意見のあった取引価格への転嫁を進めることが不可欠です。梶山経済産業大臣と西村大臣を中心に、関係省庁と連携しながら大企業と中小企業の共存共栄に向けた取組をしっかりと進めていただきたいと思います。
第三に、キャッシュレスの普及については、ポイント還元事業の終了後の次のステージとして、国内外の消費者が円滑に利用できるよう、内外の規格の統一などを図ります。
第四に、環境・エネルギー問題です。本日、中西議員からエネルギーをめぐる長期的・世界的な課題と、我が国の対処について、全政府的に検討すべきとの御意見を頂きました。未来投資会議に新たに議論の場を設け、大所高所から骨太のビジョンを検討することといたします。梶山経済産業大臣と西村大臣を中心に、準備を進めていただきたいと思います。」