政府与党連絡会議
令和2年2月14日、安倍総理は、総理大臣官邸で政府与党連絡会議に出席しました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「新型コロナウイルス感染症は、中国を中心に感染が国際的な広がりを見せており、我が国国内においても、新たな感染例も確認され、また、昨日、初めて感染者の方がお亡くなりになりました。
お亡くなりになられた方の御冥福をお祈りし、御遺族の皆様にお悔やみを申し上げます。また、治療を受けられている方々の一日も早い御快癒をお祈り申し上げます。
政府としては、各地の自治体と連携して、検査体制を大幅に強化するとともに、治療・相談体制の拡充・強化に全力を挙げ、国民の皆様の不安をしっかりと受け止め、感染拡大の防止に万全を期してまいります。
これまで、中国武漢市在住の邦人等の迅速な帰国を実現し、昨日も、施設で待機いただいていた第2便の方々全員の陰性を確認し、合計で396名の方々が帰宅の途に就かれました。このほか、指定感染症への指定や、入管法に基づく入国制限など、前例に捉われることなく、必要な対策を躊躇(ちゅうちょ)なく実行してまいりました。また、クルーズ船『ダイヤモンド・プリンセス』については、ウイルス検査を加速化し、最大潜伏期間終了時までに1日1,000件の検査を行う態勢といたします。今後も、国民の命と健康を守るため、あらゆる手段を尽くしてまいります。
昨日には、与党から頂いた提言も踏まえつつ、緊急対応策を取りまとめました。水際対策の強化に加え、国内の検査・治療・相談体制の充実・拡充といった、蔓(まん)延防止対策の徹底や、観光業など影響が出始めている産業への資金繰り支援など、第一弾として、当面緊急に措置すべき対応策を盛り込んでおります。
同時に、これらの施策を直ちに実行に移していくため、本日、103億円の予備費の使用を決定し、総額153億円を措置しました。今後も、政府一丸となって、国内感染対策、水際対策に加え、国内企業等への影響に対しても、躊躇することなく、必要な対策を迅速に実行してまいります。皆様の引き続きの御協力をよろしくお願いします。
国会では、おかげさまで、今年度の補正予算が成立いたしました。与党の皆様の御尽力に御礼申し上げます。これにより、事業規模26兆円に及ぶ総合経済対策に盛り込まれた施策を迅速かつ着実に実行していくことで、自然災害からの復旧・復興に加え、海外発の下方リスクに万全を期してまいります。
さらに、来年度予算についても審議が続いており、税制改正法案も審議が始まっております。オリンピック・パラリンピック後も見据え、経済再生とデフレ脱却への道筋を確かなものとするため、そのためにも、来年度予算の早期成立が最も重要です。政府としては、その成立に向け、今一度、気を引き締めて、緊張感を持って審議に臨み、謙虚に、丁寧に、説明を尽くしてまいります。与党の皆様におかれましても、御協力を賜りますように、よろしくお願い申し上げます。」