日・エストニア首脳会談等
令和2年2月10日、安倍総理は、総理大臣官邸でエストニア共和国のユリ・ラタス首相と首脳会談等を行いました。
儀じょう隊による栄誉礼及び儀じょうに続き、両首脳は会談を行い、その後、文書交換式及び共同記者発表を行いました。
最後に、総理は総理大臣公邸で晩餐(さん)会を開催し、挨拶で次のように述べました。
「ラタス首相の訪日を改めて心から歓迎いたします。先ほどの会談では、大変有意義な意見交換を行うことができました。今宵は、是非くつろいで和食を楽しんでいただきたいと思います。
今回、ラタス首相は、多くのビジネス・リーダーの皆様を同伴して訪日されています。2年前、私が日本の総理大臣として初めてタリンを訪問した際も、多くのビジネス・リーダーの皆様に同行していただきました。
首脳同士の相互訪問が、経済関係の目覚ましい強化につながり、官民挙げて日・エストニア関係が緊密化していることを大変嬉(うれ)しく思います。
今回、日本でも有名な元大関の把瑠都(バルト)関にお越しいただきました。ヘアスタイルがちょっと変わりましたが、現在は議員としてホーヴェルソン議員が、ラタス首相に同行していただいております。大関引退後、エストニアに戻り、今ではエストニアの国会議員、そして起業家として、日・エストニア関係の強化に尽力されていることに感謝申し上げたいと思います。
またNHK交響楽団の首席指揮者として御活躍の、パーヴォ・ヤルヴィ氏にも御出席いただいています。ヤルヴィ氏が音楽を通じて日本とエストニア、そして世界の文化の架け橋となっていただいていることに敬意を表したいと思います。
お一人お一人、紹介することはできませんが、皆様の御貢献のおかげで、今日の日本とエストニアの関係があります。改めてこの場をお借りいたしまして御礼を申し上げたいと思います。また、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
皆様御承知のように、エストニアはIT分野では最も最先端の国でありまして、私が先般エストニアを訪問した際、私もエストニアのe−Residency(電子居住権)を持っているという話をさせていただきました。その際、一昨年でありますが、私が政治家を引退したらこのe−Residencyを使ってエストニアのおいしいチョコレートを日本に輸入するということをお話しさせていただきました。
私はまだ引退しておりませんが、いつかその日が来たら日EU(欧州連合)・EPA(経済連携協定)も既に発効しておりますし、エストニアのチョコレートや蜂蜜もいいなと、こう思ってこのカードを見たんですが、この有効性が既に失効しておりまして、またこれを引退の日に更に更新したいとこう思っています。
それでは、ラタス首相、そして御列席の皆様の御健勝、そしてまた、両国関係が今回のラタス首相の訪日を契機として全ての分野において発展していくことを祈念いたしまして、杯を上げたいと思います。」