新型コロナウイルス感染症対策本部(第5回)
令和2年2月5日、安倍総理は、総理大臣官邸で第5回新型コロナウイルス感染症対策本部を開催しました。
会議では、新型コロナウイルス感染症への対応について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「2月3日に横浜港に到着したクルーズ船『ダイヤモンド・プリンセス』については、先月末に香港で当該クルーズ船から下船した方が新型コロナウイルスの感染が確認されたことを踏まえ、検疫法に基づく臨船検疫を実施しております。現在も継続中ですが、船内において発熱等の症状のある方、濃厚接触者の方などの検体採取をし、分析を進めています。
そのうち、現在までに10名の方から陽性反応が出たことから、検疫官付き添いの下、これらの方々には下船いただき、神奈川県内の医療機関にて措置入院をしています。残る乗員・乗客には、最大14日間の潜伏期間を想定することが必要であることを踏まえ、当面上陸を認めないこととし、必要な期間船内に留まっていただき、感染を予防する行動を徹底しつつ、各自の客室で待機していただいています。
大型客船内での集団感染という新たな事態の発生に直面しましたが、乗員・乗客の方々の健康状態に十分配慮しつつ、感染の拡大防止に向けて万全の対策を講じなくてはなりません。船内で必要となるマスク等の衛生用品や医薬品、生活物資の支給に加え、今後、医師や看護師等を派遣し、乗客・乗員の健康の確保に万全を期してください。関係省庁は引き続き緊密に連携し、冷静に対応を進めていってください。
また、水際対策の強化はもとより、国内の検査体制や相談体制の充実・拡大といったまん延防止対策の強化も喫緊の課題です。現在、国立感染症研究所や地方衛生研究所で行っている検査について、民間の検査機関においてもできる体制の構築に向け取り組んでいるほか、全国の自治体や関係団体において相談体制を充実しているところでありますが、引き続き体制の整備に向けて取り組み、国民の不安や声をしっかりと受け止めてください。
引き続き、対策本部を中心に何よりも国民の健康と命を守ることを最優先に、やるべき対策を躊躇(ちゅうちょ)なく決断し、実行してまいりますので、各位にあっても引き続きよろしくお願いいたします。」