経済3団体共催 2020年新年祝賀パーティー
令和2年1月7日、安倍総理は、都内で開催された経済3団体共催の2020年新年祝賀パーティーに出席しました。
総理は、挨拶で次のように述べました。
「皆様、改めましてあけましておめでとうございます。本年も経済3団体の年賀のパーティーが、たくさんの皆様御来会の下、盛大に開催されましたこと、心からお喜び申し上げる次第でございます。
今年の元日は、広範囲に晴れとなり、私も宿泊先のホテルから美しい富士山を眺めることができました。今年はいいことがあるのかな、そんな予感のする年明けでございまして、今日はちょっと雨模様でありますが、三が日は大変いいお天気で、私もこのお天気に連れられまして、今日ここにおられる御手洗(みたらい)さんとか榊原(さかきばら)さんとか渡さん、お若い3人に誘われて初打ちに行ってきたところでございます。そこで私のホームコースに行ったのですが、10番ホールが410ヤードあって、これパー4なんですが、最後はずっと上っていって、なかなか2オンできないんです。この辺から私が何が言いたいかって、何となく感じておられる方もおられると思いますが、この20年間、私はもう2オンすることを諦めてゲームプランを考えていたんですが、これでは進歩がない。そこで私は少しスイングを改造しまして、その結果少しスイングスピードが上がってきたんです。その結果どうなったのかと言えば、これ見事に2オンしまして、しかも7番ウッドで2オンした。これは私は別に自慢話をするために来たのではなくて、65歳を超えても、やはりネバーギブアップの精神で挑戦するということが大切ではないかと、これが言いたかったわけであります。
そして今年は、とうとうオリンピック・パラリンピックの年を迎えました。7年前、ここにおられる皆様、経済3団体の皆様に御協力を頂いて、世界で誘致活動を繰り広げた、この努力が実を結び、東京オリンピック・パラリンピックが半世紀ぶりにこの東京で開催されることになりました。あの決戦の地ブエノスアイレスで、ロゲ会長の『TOKYO』という何とも言えないこのコールを聞いた後、私は、皆で力を合わせれば、夢はかなう、と申し上げたわけでありますが、この思いをもう一度思い起こしたいと、こう思っているんです。
例えば、国内においては少子高齢化という大きな壁が立ちはだかっておりますが、今年の内閣の最大のチャレンジである全世代型社会保障改革を成し遂げて、少子高齢化に立ち向かっていきたいと思いますし、そしてまた、世界情勢も大変緊迫の度を強めております。その中において、日本独自の粘り強い外交を展開していきたい、こう思う次第でございます。
そして、今年は庚子(かのえね)の年でございますが、子(ね)年、相場の格言では、子繁栄ということになっていて、何と言ってもねずみはたくさん子供を産む繁栄の象徴でもあります。しかしこれ皆さん、ねずみと言うのは、何も策を講じないで無策で繁栄しているわけでは、実はないんです。何がねずみの特徴か。これ適応能力、対応能力に優れているということなんです。ねずみは砂漠のような酷暑の地においても、また極寒の地においても、実はどんどん家族が増え、一族が増えていくんです。種類が違うんじゃないかという声がちょっと挙がってきそうなんですが、それはともかく、とにかく酷暑の地においても、極寒の地においても、そこで生き抜いていく。そこにねずみを持ち込んでいきますと、そこにいる既に繁栄している既存種を押しのけて、対応しながら繁栄していくということでありまして、今私たちに求められているのは何か。決して諦めないというガッツと、チャレンジ精神と、様々な環境の変化においても愚痴を言わずに、しっかりとその変化に対応していく力強さではないのだろうかと、こう思う次第でございます。
今年、おそらくいろんなことが起こると思いますが、やっぱり皆で力を合わせて乗り越えながらオリンピック・パラリンピック、歴史に残る大会にし、そして日本が世界の真ん中で輝ける年にしていきたいと、こう思っている次第でございます。様々な課題や、どう対応していくかということについては、もう三村会頭が話をしておられますので、それについては割愛させていただき、御来会の皆様の御健勝と日本がますます隆昌(りゅうしょう)になっていくことを祈念いたしまして、私のお祝いの言葉とさせていただきたいと思います。本日は誠におめでとうございました。」