令和元年台風第19号非常災害対策本部会議(第18回)
令和元年11月7日、安倍総理は、総理大臣官邸で令和元年台風第19号非常災害対策本部会議(第18回)に出席しました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「台風15号に伴う災害からまもなく2か月。そして、台風19号に伴う災害からまもなく1か月が経過します。一連の豪雨や暴風は、東北、関東甲信越を中心とした広範な地域において、多くの人命や住家への被害のほか、インフラ、ライフライン、地域の産業等にも甚大な被害をもたらしました。
現在、被災自治体等と一体となった懸命の復旧作業により、生活インフラの復旧や災害廃棄物の処理等は確実に進んできておりますが、それぞれの被災地のニーズや地域ごとの特性を踏まえ、きめ細やかな取組を更に加速させていく必要があります。
そこで今般、被災者生活支援チームの下で、関係省庁が一体となって一連の災害による被災地の生活再建と生業(なりわい)の再建に向けた対策パッケージを取りまとめました。具体的には、応急的な住まいの確保に加えて、日常生活に支障をきたす程度の一部損壊の住宅被害についても新たに支援対象とするなど、被災者の方々のニーズに応じた住宅再建等の支援、宅地内や街中の廃棄物・土砂について、年内を目途とした生活圏内からの撤去、地域鉄道の代行バスの運行や被災鉄道の復旧への支援を始めとした地域住民の方々の交通手段の確保、中小企業等が明日への希望をもって事業再建に臨めるようグループ補助金等による寄り添い型支援、とりわけ東日本大震災からの復興途上にある事業者に対する手厚い支援制度の創設、農林漁業者の方々の一日も早い営業再開のために被害を受けた果樹の植替えや農業用機械等の早期復旧支援を始めとした総合的な対策の実施、さらには観光需要喚起のため、災害によるキャンセルが発生している被災地域の旅行・宿泊料金について、一人一泊当たり5千円の割引など被災自治体等からの要望にもしっかり応える緊急対策となっております。
これらの対策を直ちに実施する観点から、その第一弾として、1,300億円を上回る予備費の使用を明日閣議決定いたします。各位にあっては、今なお困難な状況に置かれている被災者の方々に思いをいたし、被災地の生活再建と生業の再建に向け、本対策パッケージを直ちに実行に移してください。政府においては今後とも顕在化する課題には、スピード感をもって万全の対応をとっていきます。切れ目なく財政措置等講じることで、被災自治体と一体となって被災地の復旧・復興に全力を尽くしてまいります。」