令和元年台風第19号非常災害対策本部会議(第10回)
令和元年10月20日、安倍総理は、総理大臣官邸で令和元年台風第19号非常災害対策本部会議(第10回)に出席しました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日、武田防災担当大臣と共に、長野県の被災現場を訪れ、千曲(ちくま)川の氾濫や、それに伴う広範囲にわたる浸水、橋の崩落など、今般の台風がもたらした凄まじい被害の爪跡を目の当たりにしてまいりました。
避難所で困難なときを過ごされている被災者の皆様の声に触れ、また、大切な収穫期に畑が冠水して出荷できなくなってしまったりんご、路上に積み上げられた膨大な量の災害廃棄物を見たとき、政府一体となって復旧復興の取組を更に加速させていかなければならないとの決意を新たにしたところであります。
これまでに、私自身、被災現場を視察し、被災者の方々や被災自治体から、様々な御要望や御意見を直接伺いました。また、それ以外にも、被災した自治体から数多くの要請等が届いております。
精魂込めて育てた作物が泥水にまみれ、店舗や工場、機械設備が浸水によって大きな被害を受け、また自宅なども被災する中で、多くの農林漁業者、中小・小規模事業者の皆さんが、事業再開への気力を失いかねない厳しい現実があります。東北では、東日本大震災からの復興半ばで被災し、これまで8年間頑張ってこられた皆さんは、大きなショックを受けておられます。こうした皆さんに、しっかりと明日への希望を持っていただくことが必要です。
生活と生業(なりわい)の再建は待ったなしです。地域ごとの特性も踏まえつつ、被災者向けの住まいの確保や、廃棄物・がれき・土砂の処理、農林漁業者、中小・小規模事業者の事業再開に向けて、一刻も早く手を打たなければなりません。
予備費や災害復旧のための予算を合わせて5,000億円の財源があります。これをしっかり活用して、被災者生活支援チームを中心に、被災者の生活と生業の再建に向けた対策パッケージを早急に取りまとめてください。
被災地の皆様のお気持ちに思いを致し、政府一体となって、引き続き、被災地のために、スピード感をもって諸対策を進めてまいりますので、各位にあっては御尽力のほどよろしくお願いいたします。」