日経BP創立 日経ビジネス創刊50周年「謝恩の夕べ」
令和元年10月7日、安倍総理は、都内で開催された日経BP創立 日経ビジネス創刊50周年「謝恩の夕べ」に出席しました。
総理は、挨拶で次のように述べました。
「本日は、日経BP創立、そして日経ビジネス創刊50年、誠におめでとうございます。50年続けるという継続は力ですから、私のことを言っているわけではございませんが、すばらしいなと、こう思っております。
ちょうどこの創設の翌年が大阪万博でありましたから、正に、日本経済の興隆期にあったのだろうと、こう思います。高度経済成長興隆期の中で創刊されたわけでありますが、だからといってそう簡単に継続するわけでもないんだろうと思います。
ちょうど同じ年にスタートしたテレビの番組、何か御存知ですか。『サザエさん』でありました。『サザエさん』もすごいですよね。これまで続いている。実はサザエさん効果という言葉がございまして、『サザエさん』の視聴率が低いときには、これは、経済が好調だ。つまり、『サザエさん』の番組を見ずに、日曜日の夕方から外に出て外で食事をして皆で楽しんでいるという状況ですから、これは経済が良い状況。そして、『サザエさん』の視聴率が良いときには逆だと、こう言われているわけであります。一方、『日経ビジネス』は、売行きが良いときには経済が好調ではないか、と私は考えているわけでございまして、今日こうしてここにやってきたわけであります。
この50年、経済の、創刊されてからの50年というのは、正にオイルショックがあり、プラザ合意があり、そしてあのバブルの経済があり、バブルの崩壊、そして20年間に及ぶデフレ状況が続き、そしてその後、いわゆるアベノミクスが始まり、デフレではないという状況が生まれ、雇用状況が良くなったということでございますが、今経済においては、世界の経済も日本の経済も大きく動いています。先般、今日も国会で議論になりましたが、御承知のように、日米貿易交渉について完全に最終的な合意に至ったわけでございます。これによって、日米、そしてTPP11(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)、さらには日EU(欧州連合)のEPA(経済連携協定)も併せれば、世界のGDP(国内総生産)の6割を占めるこの新しい自由貿易圏ができたわけであります。かつ、その中心にいるのは、日本であるということだろうと思います。そしてデジタル経済におきましては、大阪トラックがG20(金融・世界経済に関する首脳会合)でスタートしたところでございまして、日本は、正に世界経済において中心として、世界経済の中で経済最優先で取り組んでいきたい、こう考えているところでございます。
実はこの『日経ビジネス』創刊してから、現職の総理大臣がインタビューに応じたのは、実はたった3回なんですね。3回インタビューに応じ、どういう方がインタビューに応じたのかな、と思いました。やっぱり、経済を重視している、創刊した頃の佐藤栄作や田中角栄や、あるいは経済通の宮澤さんかな、とこう思ったのですが、実はこの3回とも安倍晋三でございました。これは正に安倍政権がいかに経済を重視しているかということの証左ではないかと思うと同時に、大きな変化、先ほど経済の様々な変化、出来事を申し上げましたが、その中で常に先を読みながら議論を展開してこられたからこそ、この50年間、隆々として創刊から今日まで信頼される経済誌として存続しておられるのだろうなと思いますし、私もインタビューに応じさせていただいたわけでございます。この先あと、私も任期が2年でございますが、お申込みいただければ、是非もう1回ぐらい、申し込んでいただけますか。申し込んでいただけるのであれば応じていきたいと、こう思います。
今日から論戦がスタートしましたが、しっかりと国民の皆様の前で私たちがどういう日本をつくっていくかということをお示しをしていきたいと思います。
日経BPの御隆盛、そして『日経ビジネス』が更に経済誌として世界の中において大きな信頼を得ていくことを期待いたしまして、私のお祝いの御挨拶とさせていただきたいと思います。おめでとうございました。」