政府与党連絡会議
令和元年10月1日、安倍総理は、総理大臣官邸で政府与党連絡会議に出席しました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「本日は、政府、自民党、そして公明党が、新たな体制で臨む最初の連絡会議となります。政府与党の固い結束の下、これまでの発想にとらわれない大胆な改革に挑戦し、結果を出していくことによって、国民の皆様の負託に応えていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします。
先月の台風15号の上陸により、千葉県を中心に、多くの家屋が損壊したほか、広範囲で停電や断水が長期化するなど、甚大な被害が生じました。改めて、被害に遭われた全ての被災者の皆様にお見舞いを申し上げます。政府においては、今般の台風15号による災害を含め、本年8月から9月の大雨による災害の激甚災害への指定を進めるほか、今回、被害の大きかった屋根瓦を始め、家屋の損壊への対応等についても、最大限の工夫を行い、自治体と協力して支援を進めてまいります。被災地の皆様が、一日も早く安心して暮らせる生活を取り戻せるよう、引き続き、被災自治体と一体となって、被災地の復旧・復興に全力を尽くしてまいります。また、台風18号も接近していますので、必要な警戒態勢を敷き、災害対策に万全を期してまいります。
今月22日には、天皇陛下が、御即位を内外に宣明される、即位礼正殿の儀を執り行うこととなります。今回は、儀式に参列するため、平成を上回る、190以上の国や国際機関の代表の方々の来日が予想されています。世界各国からの賓客の受入れに万全を期すとともに、儀式が円滑に、また厳粛に行われるよう、政府一丸となって、全力を尽くしてまいります。
先週の日米首脳会談では、日米貿易協定と日米デジタル貿易協定が最終合意に達しました。世界のGDP(国内総生産)の3割を占める今回の協定は、我が国経済の更なる成長に寄与するのみならず、自由で、公正なルールに基づく世界経済の発展にも大きく貢献するものです。来る臨時国会で国内手続きを進めます。昨年9月の共同声明に沿って、日米双方にとってウィン・ウィンとなる結論を得ることができました。それでも残る不安にも、政府与党一丸となって、しっかりと対応し、農家の皆さんの生活基盤強化、中小・小規模事業者の皆さんの海外展開などの支援を一層講ずることにより、今回の協定を地方経済の活性化につなげてまいります。
本日から、国民の皆様に御負担をいただく消費税率が10パーセントに引上げられ、同時に幼児教育・保育の無償化がスタートしました。また、来年4月からは、真に必要な子供たちの高等教育を無償化します。今回の引上げは、我が国の社会保障制度を、全ての世代が安心できる全世代型へと転換していくものであり、その大きな第一歩です。今後、与党の御意見も伺いながら、年金・医療・介護など、社会保障全般にわたる改革を進め、誰もが安心できる社会保障制度を構築してまいります。また、軽減税率の円滑な実施に万全を期すほか、これまでお示ししてきた十二分の対策を、政府一丸となって着実に実施していくことによって、消費を下支えし、経済の回復基調を確かなものとしてまいります。
今週、臨時国会が開会します。先の参議院選挙で頂いた、国民の皆様の力強い御支援に応え、お約束した政策を一つ一つ実行していく。そのためにも、この新たな布陣で、緊張感を持って、しっかりと対応させていただきます。与党の皆様におかれましても、御協力を賜りますようによろしくお願いを申し上げます。」