CISAC総会
令和元年5月30日、安倍総理は、都内で開催されたCISAC(著作権協会国際連合)総会に出席しました。
総理は、挨拶の中で次のように述べました。
「CISAC総会が、35年ぶりに日本で盛大に開催されますことを心から歓迎いたします。
CISACは世界最大の著作権管理団体のネットワークとして、国際的な著作権保護の向上と諸課題の解消に大きな役割を果たしており、皆様の日々の努力に深く敬意を表します。また皆様が、我が国にとっての懸案である戦時加算に関し現実的な問題解消に向けて御協力いただいていることに感謝申し上げます。
現在、音楽を始めとする著作物の世界にもデジタル化の波が押し寄せています。ネットワーク化により、国境を越えて世界中の人々が容易に著作物を楽しむことができるようになりました。他方で、デジタル化の時代にあって、アナログのレコードについても若い人たちを含めその良さが見直され、再び楽しまれるようになったと聞きます。
世の中は時代と共に移り変わっていきますが、私たちの文化は、そうした時代の変化も受け入れながら、より豊かなものへと発展してきました。そうした中で、クリエイターの皆さんには、常に新しい時代の潮流を先取りし、ますます創造的で多様な活動を展開することが求められるようになっています。世界中のクリエイターの創作活動を支える基盤であるCISACの役割に、今後とも大いに期待しています。
我が国では、今月、令和の新しい時代が始まりした。この新元号は、日本最古の歌集である万葉集からの引用です。1,200年も前に人々が詠んだ歌が、これからの新しい時代を切り拓(ひら)く力となる。文化は、時代を越えて受け継がれ発展していくものであります。
この新しい時代を迎えて初めて日本で行われるCISAC総会がそうした文化の力を示し、更に高めていくきっかけとなることを期待するとともに、本日御出席されている皆様方のますますの御活躍を祈念いたしまして、私の挨拶とさせていただきたいと思います。ありがとうございました。」