米国訪問
平成31年4月26日(現地時間)、安倍総理は、アメリカ合衆国のワシントンD.C.を訪問しました。
総理は、アメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領と会談し、その後会見を行いました。
夜には、非公式夕食会に出席しました。
翌27日(現地時間)、総理は、トランプ・アメリカ大統領と共にゴルフを行いました。
総理は、日米首脳会談後の会見で、日米首脳会談について次のように述べました。
「今日の首脳会談においては、まず、北朝鮮の問題について、二人だけの会談、そして、少人数の会談において、相当時間を割いてじっくりと意見交換を行いました。昨年の米朝首脳会談において、朝鮮半島の非核化についてトランプ大統領と金正恩(キム・ジョンウン)委員長が合意をし、そして、署名して以来新しい流れが生まれています。今週、プーチン大統領は、首脳会談を行い、朝鮮半島の非核化に向けて働きかけを行いました。国際社会が一致して朝鮮半島の非核化に向けて働きかけを行っていく、取り組んでいくことが大切であろうと思いますが、プーチン大統領とは、従来から朝鮮半島の非核化が日露共通の目標であるということを確認し合っているところでありますが、日本も国際社会と共に朝鮮半島の非核化、米朝合意の実現に向けて努力をしていきたいと思います。トランプ大統領とは、今後の米朝プロセスを展望しながら進め方について相当突っ込んだやりとりをしたところでございますが、日本としても朝鮮半島の非核化に向けて積極的な役割を果たしていく決意であります。また、大切な拉致問題については、先般のハノイでの会談についてトランプ大統領から今回、より詳しい説明を伺いました。詳細については、差し控えさせていただきたいと思いますが、次は私自身が、金正恩委員長と向き合い、解決する。トランプ大統領からは全面的に協力する、という力強い言葉がありました。
そして、経済についても時間をかけて議論したところでございますが、トランプ政権が誕生して以来、日本の企業は米国に230億ドル投資を行い、そして、それによって、新たに4万3000人の雇用が生まれています。まさに、日米関係はWIN−WINの関係で発展をしてきているといってもいいと思います。その中で、日米の貿易交渉が始まりましたが、昨年9月の日米の共同声明に則って、両国にとって利益となるように、茂木大臣とライトハイザー通商代表との間の交渉を加速していくことで一致いたしました。
この後、トランプ大統領御夫妻と4人で夕食を共にいたしますが、今日誕生日を迎えられるメラニア夫人のお祝いをしたいと思っております。また、明日の天候が気になるところではございますが、明日はゴルフをする予定であります。温かいおもてなしに改めて感謝を申し上げたいと思います。平成もあとわずかとなりましたが、来月いよいよ令和時代が始まります。そして、初めての国賓としてトランプ大統領御夫妻を日本にお迎えできることを大変うれしく思います。平成の30年、冷戦構造の崩壊など国際情勢には大きな変化があり、日米同盟にも紆余曲折(うよきょくせつ)がありましたが、私とトランプ大統領の下、日米同盟はかつてないほど強固なものになっています。令和時代においても、この強固なきずなの上に、国際社会における様々な課題に、日米共に手を取り合って協力して対応していきたい、トランプ大統領の訪日をそのことを世界に力強く示す機会にしたいと考えています。」
また、日米の方向性についての記者からの質問に対して、次のように述べました。
「貿易交渉におきましても、今、申し上げましたように、日米の経済関係というのが確かに貿易バランスもありますが、同時に、日本は、様々な投資を、自動車産業も含めて様々な投資を行い、そして、多くの雇用をつくっているということについては理解をしていただけているのではないか、と思います。そして、同時に、私も何回かトランプ大統領にも申し上げておりますし、今回も申し上げたのですが、共にWIN−WINとなる交渉を進めていきましょうと、そして、必ずそういう結論を出すことができるのではないかと、その方向に向かって交渉を進めていきましょう、ということを申し上げたところでありますが、それに対してトランプ大統領も大きくうなずいておられたわけであります。そして、北朝鮮対策については、基本的に考え方は一致しておりますし、これからも擦り合わせを行いながら、朝鮮半島の非核化、また拉致問題の解決に向けて協力をしていきたいと思っています。」