総理主催「桜を見る会」の開催
平成31年4月13日、安倍総理は、東京都内の新宿御苑で桜を見る会を開催しました。
安倍総理は、文化・芸能、スポーツなど各界からの招待客を前に、次のように挨拶しました。
「本日、桜を見る会、開催させていただきましたところ、友党公明党の山口代表を始め御来賓の皆様、そしてお忙しい中こんなにたくさんの皆様、足を運んでいただきました。お陰様で、本年もにぎやかに盛大に開催することができました。皆さん本当にありがとうございます。
今回の桜を見る会、64回目ですが、ということでございますが、山口さんや皆さんと共に政権を奪還してから、7回目の桜を見る会となりました。12年前にも皆さん忘れておられるかもしれませんが、私1年間総理大臣をやっておりますので、私は総理大臣としては8回目となるわけでございます。
この桜を見る会、行って良かったなと思ってもらえる要素が3つあります。1つ目はお天気です。すばらしい青空ではありませんか皆さん。私は自慢じゃありませんが、日本の晴れ男ベスト5の一人であります。後の4人が誰かは知りませんけれども、気持ちのいいお天気となりました。
新しい元号は令和でありますが、典拠は日本の国書万葉集であります。初春の令月にして 気淑(よ)く風和(やわら)ぎ、梅は鏡前の粉(こ)を披(ひら)き、蘭(らん)は香を薫(かおら)す。今日も花は梅から八重桜に変わりましたが、気淑く風和ぎ、すばらしい春の1日となりそうであります。
そして、2番目の要素は、花が咲いているかどうかであります。昨年は残念ながら桜を見る会ではなくて、葉桜を見る会となってしまいましたが、しかし皆さん、集まっていただいた皆さんが本当に楽しんで、楽しく過ごしていただいた、やっぱり花がなくてもお越しいただいた皆さんがすばらしければ、桜を見る会は成功します。今日はお天気も良くて、集まった皆さんもすばらしい、かつ八重桜がこのように咲き誇っているではありませんか。本当にすばらしい一日となりました。なんとなく春爛漫(らんまん)、気持ちもうきうきと華やいでくるようであります。
おかげさまで今年の4月高校を卒業し、大学を卒業し、社会人として第一歩を記した、若い皆さんの就職率は過去最高水準を維持することができました。政治の大切な重要な責任の一つは、若い皆さんにちゃんと仕事があり、皆さんの自らの手で、未来をつかみ取ることができるという状況をつくっていくことであります。
これからも私たちがしっかりと協力しながら力を合わせ、政治の安定の下、政策を前に進めていきたいと思います。この後半国会も私たちはしっかりと身を引きしめて臨んでいかなければなりません。今年の10月からは幼児教育・保育の無償化が始まる。そして、来年4月からは、真に必要な子供たちの高等教育が始まります。家庭の経済状況いかんに関わらず、子供たちが未来に向かって進んでいくことができる、そのための法案を成立させなければなりません。そして、児童虐待を撲滅していくための法案の成立もしっかりと図っていきたい、こう思っています。
いよいよもう平成もあと僅かとなりました。平成は阪神・淡路大震災や東日本大震災、本当に辛い辛い災害もありました。悲しい出来事もあった。でも日本人はみんなお互いに助け合いながら、そうした困難を乗り越えてきました。辛く悲しいこともありましたが、喜びや胸躍らせることもあった平成時代でもありました。多くの国々からそうした困難にぶつかったときに手を差し伸べてもらったことも決して忘れてはならないと思います。
私たちはこれからも一丸となって被災地の皆さんが安心して暮らせる、そういう生活を取り戻すことができるように全力を尽くしてまいります。いよいよこの平成の終わりを迎えて、いろんなことがあった平成に思いを寄せながら、そして天皇皇后両陛下の御実績に思いをいたしながら、皇位の継承がつつがなく行われるように準備万端、全力を尽くして行きたい、こう思っています。そこで一句紹介させていただきたいと思います。
『平成を 名残惜しむか 八重桜』
どうも失礼いたしました。そして、いよいよ5月1日皇太子殿下が御即位され令和の時代が始まります。この横で、官房長官に掲げてもらいたいところなんですが、一人一人のそれぞれの花が咲き誇る時代にしていきたい、そう思います。そこでさらにもう一句、
『新しき 御代(みよ)寿(ことほ)ぎて 八重桜』
重ねて失礼しました、今日はいつもの倍考え抜いたところでございます。平成の時代、今日咲き誇っている花のように皆さん一人一人がそれぞれの花を咲き誇らせることができる、そういう時代を皆さん一緒につくっていこうではありませんか。この青空の下、そして、満開の桜の花の下、そのことを誓い合いながら今日のこの桜を見る会、皆さんと共に楽しみたいと思います。
本日は御来場を賜りまして誠にありがとうございました。」
この後、総理は招待客と共に苑内を回り、握手や記念撮影などに応じました。