政府与党連絡会議
平成31年2月19日、安倍総理は、総理大臣官邸で政府与党連絡会議に出席しました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「国会ではお陰様で今年度の第2次補正予算が成立し、来年度予算についても連日審議が続いております。税制改正法案も審議が始まりました。与党の皆様のこれまでの御尽力に御礼申し上げます。最大の経済対策は来年度予算早期成立です。政府としてはその成立に向け、引き続き緊張感を持ってしっかりと取り組んでまいります。与党の皆様におかれましても御協力を賜りますようによろしくお願い申し上げます。
千葉県野田市で10歳の女の子が虐待によってお亡くなりになったことは、誠に痛ましく、あってはならないことであります。子供たちの命を守るのは私たち大人全員の責任です。子供たちを守る砦(とりで)となるべき学校、教育委員会や児童相談所を始め、周りの大人たちが心愛(みあ)さんの悲痛なSOSの声を受け止めてあげることができなかったことは、本当に悔やんでも悔やみきれない思いであります。8日に関係閣僚会議を開催し、全ての虐待ケースの1か月以内の緊急安全確認や、現在3,000名の児童福祉司を来年度一気に1,000名増員し、2022年度には5,000名体制とするなど、児童相談所の体制の抜本的強化に直ちに取り組むよう指示しました。さらに現在、児童福祉法の改正に向け準備を進めているところです。与党の皆様の御意見も十分踏まえながら、実効性のあるものにしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。何よりも子供の命を守ることを最優先にあらゆる手段を尽くし虐待の根絶に向けてスピード感を持って対策を講じてまいります。
統計の信頼回復に向けて、今回のような事態が二度と生じないよう徹底した検証を行います。本日、統計委員会に設置した点検検証部会の第1回会合を開催いたします。検証・調査の結果を踏まえ、必要な対策をしっかりと講じ、再発防止に全力を尽くすことで、政治の責任をしっかりと果たしてまいりたいと考えています。
来週27日及び28日にベトナムのハノイで予定されている第2回米朝首脳会談に向け、トランプ大統領と電話会談を行い、日米で緊密に方針をすり合わせ、米朝プロセスを後押ししてまいります。今般、拉致被害者家族会・救う会が公表されたメッセージは、肉親の帰国を強く求める御家族の切実な思いが込められたものです。御家族も御高齢となる中、1日も早い解決に向け、次は私自身が金正恩(キム・ジョンウン)委員長と向き合わなければならないと考えています。御家族の積年の思いを胸に、何としても安倍内閣で拉致問題を解決すべく、あらゆるチャンスを逃すことなく果断に行動していく決意であります。
先週公表された昨年10‐12月期のGDPは、個人消費や設備投資が災害の影響から持ち直すなど民需の増加に支えられ、プラスに転じました。また国民生活にとって最も大切な雇用についても、この6年間で生産年齢人口が500万人減少する中にあっても、就業者数は380万人増加、正規雇用者も4年連続で増加し、131万人の増加となります。我々が政権奪還する前の民主党政権の3年間は、50万人正規雇用が減少していたわけでございますが、これを戻し、さらに倍以上正規雇用が増えたということであります。大きな成果が出ています。こうした流れを更に力強いものとすべく、今後も経済最優先で政策を前に進めてまいりたいと考えておりますので、与党の皆様の御協力のほどよろしくお願い申し上げます。」