海上保安体制強化に関する関係閣僚会議
平成30年12月18日、安倍総理は、総理大臣官邸で海上保安体制強化に関する関係閣僚会議を開催しました。
会議では、海上保安体制強化の取組状況について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「厳しさを増す我が国周辺海域を取り巻く情勢を踏まえ、一昨年来、海上保安体制の充実強化を進めてきました。
現在も、尖閣諸島周辺海域では、外国公船による領海侵入が繰り返され、日本海では、外国漁船による漁業主権の侵害や、北朝鮮からと思われる木造船の漂着も相次いでいます。
厳しい環境において、今この時も我が国の海を守り続けている海上保安官が士気高く崇高な使命を全うできるよう、政府として海上保安体制の強化を着実に進めなければなりません。
このため、31年度当初予算編成においては、30年度補正予算も活用しながら、尖閣領海警備のための大型巡視船、海洋監視用の新型ジェット機、海洋調査用の中型飛行機を整備するとともに、これらの業務を支える要員や運航費の確保、教育訓練施設の拡充などを進めていきます。
同時に、自由で開かれたインド太平洋を実現するためには、諸外国との連携を通じて、国際的な海洋秩序を形成していくことも重要です。先月、オーストラリアにおいて、両国海上保安機関の連携強化に係る協力文書交換式を行い、その際、海賊事案が多発するスールー・セレベス海でのしょう戒に当たる巡視船『えちご』の乗組員への激励を行いました。
国内では外国漁船取締りや海難救助に、海外では国際連携の強化に従事する巡視船『えちご』に象徴されるように、海上保安庁の任務は、ますます多様なものとなっています。
平和で豊かな海を守り抜く。今後とも、関係省庁が力を結集して、海上保安体制の強化を図り、諸外国と連携しながら、多様な任務を全うし、海洋の安全保障の確保に全力を尽くしてください。」