G20ブエノスアイレス・サミット出席等 -2日目-及びアルゼンチン訪問
平成30年12月1日(現地時間)、G20(金融・世界経済に関する首脳会合)出席等のためアルゼンチン共和国のブエノスアイレスを訪問している安倍総理は、英国のテリーザ・メイ首相と会談を行い、続いて、トルコ共和国のレジェップ・タイップ・エルドアン大統領と会談を行い、その後、欧州連合(EU)のドナルド・トゥスク欧州理事会議長及びジャン=クロード・ユンカー欧州委員会委員長と会談を行いました。
昼には、第3セッション(ワーキング・ランチ)に出席し、午後には、コミュニケの採択及びマウリシオ・マクリ・アルゼンチン大統領による閉会挨拶に出席しました。
続いて、ロシア連邦のウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン大統領と会談を行いました。
その後、マクリ・アルゼンチン大統領との懇談を行い、日・アルゼンチン投資協定署名式、さらに、日・アルゼンチン外交関係樹立120周年閉幕式に出席しました。
マクリ・アルゼンチン大統領による閉会挨拶の場において、総理は次のように述べました。
「私たちG20には、世界経済をリードする国々として、世界的な課題について率直に話し合い、そして解決策を見出す責任があります。世界経済の先行き、持続可能性について、様々な懸念が指摘される時代において、その責任はますます大きなものとなっています。明年6月の大阪サミットでは、自由貿易の推進やイノベーションを通じて、世界経済の成長をけん引するとともに、経済成長と格差への対処の同時達成。さらには、SDGs(持続可能な開発目標)を中心とした開発、地球規模課題への貢献を通じて、自由で開かれた包摂的かつ持続可能な未来社会の実現を目標に掲げ、推進していきたいと思います。
同時に日本は、高齢化、エネルギー・環境問題など、様々な課題に直面する課題先進国であります。今後、多くの国が共通して直面する課題を乗り越えるための取組を始動したいと思います。そのため、AIやロボットなどの革新的技術の活用により、経済成長と社会的課題を同時解決する人間中心の社会。女性、若者、高齢者、障害者を含むあらゆる主体が活躍できる社会の実現に向けて、議論を推進したいと考えています。加えて、アルゼンチンが優先課題の一つとして掲げた開発のためのインフラを引き継ぎ、我が国が推進してきた質の高いインフラを通じて、連結性を強化したいと思います。また、国際保険といった世界経済の成長に不可欠な、国際公共財の供給も推進します。エネルギー・環境分野では環境保護か経済成長かといった二者択一の発想ではなく、この分野への民間投資を積極的に呼び込み、環境と成長の好循環をつくり上げる発想が必要であります。こうした観点から、気候変動問題や海洋プラスチックごみ問題など、地球規模課題へのG20の貢献について、建設的な議論を行いたいと考えています。G20リーダーの皆様の協力を得ながら、大阪サミットを成功に導きたいと思います。
大阪はこの度多くの国々の支援を得て、2025年万国博覧会の開催地となりました。寿司や天ぷらなど、食文化豊かな我が国でも、とりわけ、おいしい食事がたくさんあるところでありまして、歴史と伝統ある日本有数の観光地であり、是非滞在を楽しんでいただきたいと思います。人情味あふれる大阪の人々が最高のおもてなしで皆様をお迎えすることと思います。来年6月に大阪で皆様とお会いすることを楽しみにしております。」