東方経済フォーラム出席等 -3日目-
平成30年9月12日(現地時間)、第4回東方経済フォーラム出席等のためロシア連邦のウラジオストクを訪問している安倍総理は、中華人民共和国の習近平国家主席と会談を行いました。次に、第4回東方経済フォーラム全体会合に出席し、スピーチを行いました。その後、嘉納(かのう)治五郎記念国際柔道大会に出席しました。
総理は、習中国国家主席との首脳会談の後、次のように述べました。
「先ほど、習近平国家主席と首脳会談を行いました。大変くつろいだ雰囲気の中で、率直な意見交換をすることができたと思います。日中両国は悠久の歴史を共に紡いできた隣国であり、そして切っても切れない関係であります。そして、世界の第2位、第3位の経済大国であり、共に協力関係をしっかりと進めていくことは、そしてこれは正に世界の平和と繁栄について、共に協力関係を進めていくことは、その責任を共有しているという共通認識を持つことができていると思います。この大局の下に、日中が友好関係、協力関係を深めていく。その共通認識を改めて確認いたしました。そして、この地域だけではなくて、グローバルな様々な課題についても意見交換を行うことができました。
また、北朝鮮の問題につきましては、朝鮮半島の非核化を実現することは日中共通の目標であり、今後緊密に連携していくことで一致いたしました。日朝平壌宣言に基づいて国交正常化を目指すという我が国の方針については、変わりはありません。その上で、拉致問題の早期解決に向けた我が国の立場について、中国の完全な支持を得ることができました。
昨年の11月、ベトナムのダナンで首脳会談を行い、新たな日中関係、新たなスタートを切って以来、順調に改善は進んでいます。初めての電話首脳会談も行うのみならず、政治、経済、あらゆる面で日中関係は大きく改善の方向に動いてまいりました。日中平和友好条約締結、この40周年の大きな節目に当たりまして、こうして積み上げてきた両首脳同士の信頼関係の上に、来月にも私の中国訪問を歓迎するとの発言がありました。そして、その私の訪中に向けて調整を進めていくということで一致いたしました。両首脳の往来によって、新たな段階へと進みつつあるこの両国の関係、これを正に新たな段階に押し上げていくことによって、北東アジアの平和と繁栄の礎を築き上げていきたいと考えています。」