平成30年度総合防災訓練
平成30年9月1日(防災の日)、安倍総理を始めとする全閣僚参加の下、平成30年度総合防災訓練が行われました。
今年度の訓練は、午前7時10分頃、和歌山県南方沖を震源とするマグニチュード9.1、最大震度7の南海トラフ地震が発生したという想定で行われました。
総理は、訓練として、総理大臣官邸へ徒歩で参集し、第1回緊急災害対策本部会議及び臨時の閣議を開催した後、記者会見で地震の概要及び政府の対応状況を説明し、国民への呼び掛けを行いました。
その後、政府調査団として、ヘリコプターで神奈川県川崎市の九都県市合同防災訓練会場へ移動しました。会場では、海上避難訓練、油槽所消火訓練を視察し、続いて住民参加型訓練体験に参加しました。その後、救出救助訓練を視察しました。
総理は、訓練の閉会式の挨拶で次のように述べました。
「本日、防災の日に当たり、地元川崎市の皆様を始め、自衛隊、九都県市の警察や消防、DMAT(ディーマット)、指定公共機関を始めとする民間企業の皆様など、約140の機関、約8,000人の参加を得て、このような大規模な防災訓練が実施されたことは、大変意義深いものであります。
我が国は、その自然条件から、地震、台風、豪雨、火山噴火など、さまざまな災害が場所を問わず発生しやすい環境にあります。
今年も、7月の西日本豪雨を始め、梅雨前線に伴う大雨や度重なる台風の襲来により、各地で甚大な被害が発生しました。改めて、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞いを申し上げます。
政府としましては、被災された方々が希望を持って再建の一歩を踏み出し、安心して暮らせる生活を取り戻すことができるよう、被災地の復旧・復興に、引き続き、全力を尽くしてまいります。
災害に打ち克(か)つため、大切なことは、国民一人一人が、平素から、いざという時への備えをしっかり整えておくことです。
本日の訓練には、自助・共助の中核となる自主防災組織や消防団の皆様、約3,500人参加され、そして、我が国の未来を担う小・中学生や専門学校生の皆さん約600人にも熱心に参加していただきました。大変心強いことであります。
本日行われたような実践的訓練を通じて、地域の皆様と防災関係機関が強いつながりを持ち、自分の住む地域にはどのような危険があるのか、発災時に具体的にどのような行動をとるべきかなどについて、理解を深め、災害への備えを確かなものにしていただきたいと思います。
政府においても、発生が懸念されている首都直下地震や南海トラフ地震を始めとする様々な災害に備え、国民の生命・財産を守るため、今後とも、災害対策に万全を期してまいります。
終わりに、本日の訓練に熱心に取り組んでいただいた皆様に心から感謝を申し上げ、私の御挨拶とさせていただきます。本日は本当にありがとうございました。」