平成30年7月豪雨による被害状況視察のための愛媛県訪問
平成30年7月13日、安倍総理は平成30年7月豪雨による被害状況視察のため、愛媛県を訪問しました。
総理は、始めに、西予市の浸水現場の視察を行い、給水支援を行っている自衛隊を激励しました。
続いて、大洲(おおず)市で市内越水地点(東大洲暫定堤防上流端)現場を視察しました。また、避難所となっている平公民館を訪問し、避難されている住民の方々からお話を伺いました。
その後、宇和島市でも、避難所となっている吉田公民館で、避難されている住民の方々からお話を伺い、入浴支援を行っている自衛隊を激励しました。
愛媛県の中村時広知事及び宇和島市の岡原文彰市長等と意見交換を行い、要望書を受け取りました。
視察後、総理は次のように述べました。
「まず、今回の豪雨によりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りし、御家族の皆様に哀悼の意を表したいと思います。また、全ての被災者の皆様にお見舞いを申し上げます。また、行方不明者の方の捜索についても、全力で取り組んでまいります。
先ほど、凄(すさ)まじい被害の状況をこの目で見てまいりました。そしてまた、避難所の被災者の方から、避難所生活の切実な思い、あるいは具体的な要望についてお伺いしたところであります。被災者の皆さんの気持ちに寄り添って、できることは全てやる、との考え方で迅速に対応していきたいと考えています。
野村ダムの放流については、現場においては、ダムが決壊するかもしれないという切迫した状況の中において、操作ルールに沿って対応したと報告を受けておりますが、様々な声があることも承知しております。国交省において徹底的に検証し、改善すべき点があれば速やかに改善してまいります。
避難所生活が長期化する中において、状況も時々刻々変化してまいります。そうした変化に対応して支援していく。あるいは先取りして、先手先手で対応して支援していかなければならないと考えております。
先ほど訪問いたしました避難所においては、振動を吸収する工夫をした段ボール型のベッドが配備されておりました。これは県の方で手配していただいたと伺っておりますが、政府としてもプッシュ型で段ボールベッドあるいはエアベッドを、これまでも配送等供給しておりますが、これからも更にしっかりと各避難所に配送して、供給していきたいと考えております。
今後も被災者の皆様の生活支援、そして生活再建支援に全力で取り組んでいく考えであります。
一昨日、お邪魔いたしました岡山県の避難所において、被災者の方から、安倍さんもっと情報を発信してくださいと、今どういう支援をしているのか、あるいはこれからどういう支援がされるのか、インフラはどのように復旧していくのか、という見通しを示してくれれば不安な思いも少しは安んじることができるのではないか、という話を伺いましたので、本日、給水など生活必需品の供給、あるいはまたコンビニ、スーパーに対する商品の入荷状況、その支援、そしてまたさらには入浴支援や医療支援などの状況、そしてまた仮設住宅の準備状況、そしてまたあるいは水道や道路や鉄道の今後の復旧の見通しなどについて、生活支援に関する情報を集約して、そして正確に迅速に発信するホームページを今日、官邸に開設いたしましたので、是非活用していただきたいと考えております。
今後も、できることは全てやる、先手先手で対応していく、という考え方の下に、被災者の皆様が一日も早く安心して暮らせる、そういう生活を取り戻すことができるように、県、府、そして市町村と力を合わせて全力で取り組んでまいります。」