政府与党連絡会議
平成30年7月2日、安倍総理は、総理大臣官邸で政府与党連絡会議に出席しました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「先ほど宮内庁から絢子(あやこ)女王殿下と守谷慧(もりやけい)氏との御婚約が御内定になったとの発表がありました。大変、明るいニュースであり、誠におめでたいことと存じます。国民の皆様と共に心からお祝いを申し上げます。
本日、羽生結弦(はにゅうゆづる)氏に対し、国民栄誉賞を授与いたしました。羽生氏は、冬季オリンピックフィギュアスケート競技において世界の歴史に残る快挙を達成し、多くの国民に深い感動と勇気を、社会に明るい夢と希望を与えられました。震災復興への力強いメッセージともなったものと思います。羽生氏の今後のますますの活躍を期待したいと思います。
先月18日に大阪で発生した地震で被災された皆様が一日も早く元の生活を取り戻せるよう、お気持ちに寄り添いながら、引き続き、復旧復興に全力を尽くしてまいります。あわせて、子供たちの安全を守るための対策等、今回明らかになった課題への対応を迅速に進めてまいります。
児童虐待によって、多くの幼い命が奪われています。子供たちの命を守ることを何よりも第一に据え、やれることは全てやるという強い決意で、抜本的に対策を強化していきます。まずは、まとめられるものから緊急対策を打ち出してまいります。
諸般の事情が許せば、11日から18日にかけて、ベルギー、フランス、サウジアラビア及びエジプトを訪問したいと考えています。
ブリュッセルでは、日EU・EPAに署名する予定です。これは、21世紀にふさわしい、高い水準の自由で公正な経済の枠組みを構築し、人口6億人、世界のGDPの3割を占める巨大な経済圏をつくり出し、日本のGDPを約5兆円、雇用を約29万人創出する、アベノミクスの新しいエンジンとなるものです。世界で保護主義の動きが広がる中、日本は自由貿易の旗手としてその旗を高く掲げ、今後も自由貿易体制を力強く推進していく決意であります。
パリでは、類を見ない規模で日本文化を総合的に紹介し、世界に向けて発信するジャポニスム2018の開会式に、マクロン大統領と共に出席いたします。また、フランス革命記念日の式典のパレードにメインゲストとして出席します。
サウジアラビアとエジプトは、それぞれ中東の大国であり、経済ミッションにも同行していただき、経済関係の拡大に弾みをつけるとともに、地域や世界が直面する諸課題について、戦略的な議論を行いたいと考えています。
国会においては、先週、働き方改革関連法案、TPP関連法案が成立しました。皆様の御尽力に御礼申し上げます。残りの法案につきましても、引き続き丁寧な説明に努め、今国会での成立に万全を期してまいりますので、引き続き御協力をお願い申し上げます。
先日、与党の皆様にも精力的に御議論をいただき、新たな骨太方針、未来投資戦略を取りまとめました。これらの方針を踏まえ、力強い経済成長と財政健全化を実現してまいります。
また、今月上旬に、経済財政諮問会議において予算の全体像を取りまとめた上で、来年度予算の概算要求基準を決定したいと考えています。
様々な課題にしっかりと結果を出していく。そのために、与党の皆様と緊密に連携し、政策を前に進めていきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。」