拉致被害者御家族等との面会
平成30年6月14日、安倍総理は、総理大臣官邸で拉致被害者御家族等と面会しました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「先般、お越しいただいてまだ余り時間を経ずに、またこのように、こうして官邸にお越しいただきましてありがとうございます。
米朝首脳会談がございました。皆様方にとりましては、この拉致問題の行方がどうなったか、本当に気掛かりであったろうと、このように思います。
今回の米朝首脳会談においては、まずは核の問題について、金正恩(キム・ジョンウン)委員長が朝鮮半島の完全な非核化について、アメリカの大統領であるトランプ大統領に明確に約束をした、という意義は大きいんだろうとこう思っております。
今回のこの歴史的な米朝首脳会談、北東アジアの平和と安定に向けた一歩であると、このように評価しているところでございました。
拉致問題につきましては、先に行われた日米の首脳会談で、トランプ大統領に、金正恩委員長に対して、日本にとって最重要課題である拉致問題を提起していただくようお願いをしたところでございますが、既に記者会見でも述べられたように、金正恩委員長に対して拉致問題を提起されたということでありました。
その後、電話でお話をさせていただきましたが、明確にアメリカと、また日本にとって重要課題である大切な拉致問題について金正恩委員長に提起しました、というようなお話を頂いたところでございました。
この米朝の首脳会談を機会として捉え、あとは正に日本の問題として日本は北朝鮮と直接向き合い、この問題を解決していく決意でございます。
今日お越しいただきましたのは、大統領とのやり取り等についてお話をさせていただきたいと、今後どのように取り組んでいこうと考えているかということについて、お話をさせていただこうと思って、今日はお越しいただいたところでございます。」
「拉致問題を提起したということは、私がトランプ大統領に首脳会談において述べてきた、私の拉致問題に対する考え方を、それをそのまま金正恩委員長に伝えたとそういうことでございます。
もちろん日朝の首脳会談というのは拉致問題が前進していくものにならなければ意味がないわけでありますから、しっかりとそういうことも踏まえながら、対応していきたい。
しかし申し上げましたように、拉致問題というのは日朝の問題でありますから、日本が主体的に責任をもって解決していかなければならない問題であろうと、このように思います。」