日・ベトナム首脳会談等
平成30年5月31日、安倍総理は、総理大臣官邸でベトナム社会主義共和国のチャン・ダイ・クアン国家主席と首脳会談等を行いました。
両首脳は会談を行い、日越共同声明(仮訳/英文)が発出されました。その後、署名式・文書交換式及び共同記者発表を行いました。
最後に、総理は晩餐会を開催し、挨拶の中で次のように述べました。
「クアン国家主席及びヒエン令夫人の国賓としての訪日を心から歓迎いたします。両国の外交関係樹立45周年の節目に日本にお迎えでき、大変うれしく思います。
昨年春の天皇皇后両陛下のベトナム御訪問、この度のクアン国家主席御夫妻の国賓としての訪日により、両国の友好関係はかつてなく強まっています。
両国の交流には400年という長い歴史があります。昨年11月のAPECに際し、私は、日本との交易で栄えた古都ホイアンを訪れ、日本人町の名残、復元した御朱印船、当時の交流の様子を演じた『長崎くんち』を見て、両国間の交流の歴史を実感しました。正に、そこにはかつてたくさんの日本人が住んでいた、という名残を感じることができました。
今日、日本ではベトナムのフォーが大人気であります。全国各地のベトナム料理店だけでなく、街角のスーパーでもインスタントフォーが販売されています。このような親近感に支えられ、両国間の人的交流は大いに拡大しています。昨年、ベトナムを訪問した日本人は約80万人、日本を訪問したベトナム人は約30万人。日本に暮らすベトナム人は26万人を超えました。その中には、本日お越しいただいた小金井精機製作所のブー・レー・ビンさん、双日のチャン・ティ・トゥー・フオンさんなど、高度な技術と経験をいかし、日本で活躍されておられる方々もいらっしゃいます。両国がお互いに支え合う関係を、更に深めていきたいと思います。
間もなくサッカーワールドカップロシア大会が開幕します。本年1月のU23アジア選手権では、ベトナムが初めて準優勝しました。2年後の東京オリンピックへの出場に期待であります。4年後のW杯にも、共に出場したいと思います。
本日の晩餐会には、クアン国家主席の長年の友人である杉良太郎・日ベトナム特別大使を始め、両国のかけがえのない友好協力関係を、政治、経済、文化、スポーツなど様々な分野で支えるリーダーの方々を御招待いたしました。皆様のおかげで、現在のすばらしい日ベトナム関係があります。この場をお借りいたしまして、皆様に感謝申し上げますとともに、今後の日越関係の発展のために、更に御貢献いただけますように、お願い申し上げる次第でございます。
それでは、クアン国家主席御夫妻及び御列席の皆様の御健勝、ベトナムのますますの繁栄、日ベトナム関係の更なる発展を祈念して、乾杯したいと思います。チュック・スック・ホエー、乾杯。」