経済財政諮問会議
平成30年5月21日、安倍総理は、総理大臣官邸で平成30年第6回経済財政諮問会議を開催しました。
会議では金融政策、物価等に関する集中審議及び経済・財政一体改革のテーマ、社会保障、インセンティブ改革、見える化、横展開等についての議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日は、第一に、先日の日本銀行の金融政策決定会合の開催を踏まえ、金融政策を含むマクロ経済運営の状況等について、検証を行いました。
政府・日本銀行では、既に共同声明の堅持を確認しています。
本日の審議では、民間議員から、日本銀行の政策運営方針が妥当であるという評価がありました。引き続き、共同声明に従って、物価安定目標の実現に向けて努力されることを期待しています。
第二に、2040年を見据えた社会保障の将来見通しとともに、様々な面から見た医療の地域差を明らかにしました。
2025年には団塊の世代が全て75歳以上となり、医療や介護のニーズも大きく変わっていくことが見込まれます。それまでに、それぞれの地域で、どの患者も適切な医療や介護を行う場所で受けられるようにしていく必要があります。
このための第一の重要なステップが、目指すべき将来像を明らかにする地域医療構想の策定です。これについては、昨年3月までに、全都道府県で無事、完了しました。
次の重要なステップは、2025年までに目指す医療機能別病床数の達成に向けた医療機関ごとの対応方針の策定です。これについては、各地域において平成29年度、30年度の2か年をかけて集中的な検討を行うこととなっています。したがって、地域医療構想の着実な実現には、この30年度が非常に重要な年となります。
このため、厚生労働大臣におかれては、今年秋を目途に、全国の対応方針の策定状況を中間報告していただき、先進事例を横展開するなど、今年度中の対応方針の策定を後押ししていただきたいと思います。
さらに、2025年の地域医療構想の実現に向け、病床の転換や介護医療院への移行などが着実に進むよう、地域医療、介護のための基金や診療報酬改定等、これまでの推進方策の効果、コストを検証していただきたいと思います。あわせて、有識者の意見も伺いながら、更なる実効的な推進方策について、厚生労働大臣を中心に検討、実施していただきたいと思います。」