太平洋・島サミット-1日目-
平成30年5月18日、安倍総理は、福島県いわき市で開催された第8回太平洋・島サミット(PALM8)に出席しました。
始めに、総理は福島県被災地慰霊行事に参列し、献花・黙祷(もくとう)を行いました。
次に、パラオ共和国のトミー・E・レメンゲサウ・Jr.大統領、ミクロネシア連邦のピーター・マーティン・クリスチャン大統領、マーシャル諸島共和国のヒルダ・C・ハイネ大統領、キリバス共和国のターネス・マーマウ大統領、クック諸島のヘンリー・プナ首相、パプアニューギニア独立国のピーター・オニール首相、ナウル共和国のバロン・ディバベシ・ワンガ大統領と、それぞれ会談を行いました。
その後、総理夫妻主催晩さん会を開催し、フラガール公演を鑑賞しました。
総理は、晩さん会の挨拶で次のように述べました。
「皆様、こんばんは。太平洋島しょ地域の首脳、御夫妻の皆様、そして御列席の皆様、福島県いわき市へようこそ。ここ、いわき市で3年ぶりに皆様と再会できることを、本当にうれしく思います。PALMは3年ごとに太平洋の島しょ国の友人を日本にお招きし、太平洋という広大な海で結ばれた島国同士の家族のような絆を更に強いものとし、地域の諸課題に取り組むパートナーシップを強化していく重要なサミットです。そのPALMに、発足から20年あまりを経て、今般新たな友人が加わり、日本を含め19の国、地域が参加する、より強固なパートナーシップとなりました。ニューカレドニアのジェルマン大統領及びフランス領ポリネシアのマーマートゥアイアフタプ大臣を皆様とともに拍手で歓迎したいと思います。
ここ福島では、復興が着実に進んでいます。前回のPALM7の際に、島しょ国の首脳の皆さんに献花をしていただいた薄磯(うすいそ)海岸では、昨年7月に震災後初めて海開きをしました。海に子供たちの歓声が戻ってきました。本日のいわき海星(かいせい)高校における慰霊行事においても、3年前と比べて復興が大きく進んでいることを実感していただいたのではないかと思います。
今宵の料理は、地元福島の旬の食材をふんだんに使い、無形文化遺産である和食を楽しんでいただこうと、地元の飲物とともに用意しております。私は毎日福島産のお米を食べていますが、安全で、安心で、おいしいです。どうぞ心ゆくまで、今宵の夕食をお楽しみいただきたいと思います。
恐らく多くの方々は、そろそろ食事を始めたいと思っておられるかもしれません。私も同じでありますが、2点だけ紹介させていただきたいと思います。和食と並ぶ日本の伝統文化、着物についてであります。2020年東京オリンピック、パラリンピック大会に向けて、世界196か国をモチーフにした着物を制作する、キモノ・プロジェクトが進んでいます。後ほど、PALM8の各参加国、地域をモチーフにした着物のお披露目ショーを行います。これらの着物には、福島県産の生糸も使われています。多様な太平洋島しょ国を表現する美しい着物ショーを、後ほどお楽しみいただきたいと思います。そして夕食後は、場所を移して、フラガールとサモアの高校生によるコラボレーションをお楽しみください。前回に引き続き、今晩もこのハワイアンズのシンボルであるフラガールによる公演を予定しています。そして今回は、特別キャストとしてサモアの高校生の皆さんに、ポリネシアンダンスを披露していただく予定であります。是非両方のダンスを楽しんでいただければと思います。本場のサモアから高校生の皆さんが来られますので、フラガールの皆さんも相当張り切って練習をしていると思います。
それでは、島サミットの成功と太平洋の豊かな未来を祈って、盃を上げたいと思います。それでは、皆さん、乾杯。」