文韓国大統領との電話会談についての会見
平成30年4月29日、安倍総理は総理大臣官邸で会見を行いました。
総理は、大韓民国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領との電話会談について、次のように述べました。
「先ほど、文在寅大統領と電話首脳会談を行いました。南北の首脳会談について説明をしていただきました。詳しくはこの後、現在この南北の首脳会談の説明のために訪日している徐薫(ソ・フン)国情院長とお目にかかって、お伺いすることになっています。
北朝鮮をめぐる問題については、日韓で、そして日米、日米韓において詳細な打ち合わせを行い、対応方針を決め、実行してきたところであります。そして南北首脳会談においても、日韓で、日米で、日米韓で話し合ってきたところでありますが、今回の南北首脳会談においても、これで我々が方針を決めてきたラインにのっとって南北の首脳会談が行われたということが確認されたわけでありまして、お互いにそれを確認しあったということであります。
そしてまた、私の方からは、板門店宣言に朝鮮半島の完全な非核化が明記されたことを評価いたしました。具体的に北朝鮮が行動を取るよう、我々も努力をしていこうということで一致をしたところでございます。米朝の首脳会談に向けて、今後、更に日韓においても連携をしながら、日韓米で、核兵器を含む大量破壊兵器、あるいはあらゆる弾道ミサイルの廃棄に向けて日本も連携しながら努力していきたいと、このように思います。
そして文在寅大統領から、拉致問題について、そして日朝関係について金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に話をした、私の考えを伝えた、というお話がございました。詳細については現段階では申し上げることはできませんが、私から要請したことについてしっかりと提案していただいた文在寅大統領の誠意に対し、感謝申し上げたいとこのように思います。
そしてまた今後、日韓中の首脳会談の際に、文在寅大統領が来日をされるわけでございますが、米朝首脳会談の前に行われるこの日韓の首脳会談において、しっかりと今後の我々が今まで話し合ってきたラインにのっとって、北東アジアの平和と安定を実現するために、有意義な会談にしたいということでも一致したところでございます。また拉致問題についても、文在寅大統領から先方に私の考え方を伝えていただいた。この重要性については伝えていただいたわけでございますが、この米朝首脳会談の機会をいかして、この問題が前進するように、これからも全力を尽くしていきたいと、こう思っております。
この後、徐薫国情院長から詳細についてお話を伺うことになります。」
また、記者からの、日本人拉致問題について具体的にどのような言葉があったかについて問われたのに対し、次のように述べました。
「詳細については、この場で紹介することは控えさせていただきたいと思います。」