総理主催「桜を見る会」の開催
平成30年4月21日、安倍総理は、東京都内の新宿御苑で桜を見る会を開催しました。
安倍総理は、文化・芸能、スポーツなど各界からの招待客を前に、次のように挨拶しました。
「今日は本当にいいお天気ですね。こうして今日はこの晴天の中、たくさんの皆様、御参加いただき、盛大に桜を見る会を開催させていただきました。お忙しい中、お越しいただいた皆様に厚く御礼を申し上げたいと思います。
まず冒頭、現在、国民の皆様の行政に対する信頼を揺るがす事態となっております。行政の責任者として、その責任を痛感しているところであります。改めておわびを申し上げたいと思います。この上はしっかりと徹底的に調査をし、全容を明らかにして膿(うみ)を出しきって、そして組織を立て直していく。総理大臣として、その責任を果たしていく決意でございます。
私が総理大臣になって、第2次政権ができてから、今日で6回目の桜を見る会でございます。最初の桜を見る会で、ちょうど4月でございますから、今年もこの桜のように賃上げの花が咲けばいいな、こう申し上げたのですが、おかげさまで6年連続賃上げが続いています。残念ながらここに桜は無いのですが、賃上げは続いている。かつ、今年は3パーセント以上の賃上げをお願いさせていただきました。まるで労働組合の親分のように具体的な数字を挙げさせていただきましたが、多くの企業で3パーセント以上の賃上げが実現した。本当にうれしく思っております。それはやっぱり皆さんが一生懸命1年間頑張ってきた成果なんだろうと、こう思います。同時に、私も少しは影響力を行使したのかな。おかげさまで、昨日アメリカの雑誌のTIMEの世界の最も影響力のある100人に選ばれたところでございます。あまり報道されませんので、自ら広報させていただきたいと思います。こうした少しはある影響力も使って、もっともっと皆さんが笑顔になれるように、豊かになるように、日本社会が活気ある社会となっていくように頑張っていきたいと思います。
昨日、私は日米首脳会談から帰ってまいりました。トランプ大統領と合計10時間40分、時間を共にしました。その間3時間ほどはゴルフをやらせていただいた。こんな時にゴルフやってなんだ、という声もあるんですが、このような青空、芝生の上でお互いに胸襟を開いていろんな話をすることができます。こうした10時間40分の成果として、トランプ大統領は北朝鮮に対し、米朝首脳会談において拉致被害者が帰国するために最善を尽くす、ということを約束してくれたわけであります。史上初めて開催される米朝首脳会談において、拉致被害者の帰国に向けて前進するよう、これからも全力を尽くしていきたい、こう思っている次第でございます。
どうか今日は、このいいお天気の中、ゆっくりと過ごしていただきたいと思います。残念ながら、桜は今日は隠れておりますが、会場にはたくさんの桜が咲いている。こんな思いであります。私もピンクのネクタイをしてまいりました。このたくさんの人たちの賑わいがあれば、やっぱりこの桜を見る会は楽しめるのではないか、と思います。
そこで一句、今思いつきました。
『葉桜の 賑わいありて 盃(はい)重ね』
葉桜になっているけれども、たくさんの賑(にぎ)わいで今日はお酒がおいしいな、という気持ちを表現させていただきました。あまり酔っぱらうわけにはいかないでしょうが、どうか今日一日、というか半日、楽しんでいただきたいと思います。これからも、日本がもっともっと元気になるように、誇りある国になるように、全力を尽くしてまいりますことをお誓い申し上げまして冒頭の御挨拶とさせていただきたいと思います。
本日は本当にありがとうございました。」
この後、総理は招待客と共に苑内を回り、握手や記念撮影などに応じました。