イラクの治安改善のための経済開発に係る東京会議出席等

平成30年4月5日
握手を交わす両首脳 握手を交わす両首脳
握手を交わす両首脳
アバーディー・イラク首相と懇談する安倍総理 アバーディー・イラク首相と懇談する安倍総理
アバーディー・イラク首相と懇談する安倍総理
会議に臨む安倍総理 会議に臨む安倍総理
会議に臨む安倍総理
挨拶する安倍総理1 挨拶する安倍総理1
挨拶する安倍総理1
挨拶する安倍総理2 挨拶する安倍総理2
挨拶する安倍総理2

 平成30年4月5日、安倍総理は、都内で開催されたイラクの治安改善のための経済開発に係る東京会議への出席等を行いました。
 安倍総理は、イラク共和国のハイダル・アル・アバーディー首相との懇談を行いました。
 その後、両首脳はイラクの治安改善のための経済開発に係る東京会議に出席しました。

 安倍総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。

「ハイダル・アル・アバーディー・イラク共和国首相閣下、各国・国際機関代表団の皆様、本日ここ東京において、イラクの治安改善のための経済開発に係る東京会議を開催できることを大変うれしく思います。
 まず、ISIL、ダーイシュの犠牲になられた全ての方々に対し、哀悼の誠をささげたいと思います。
 昨年、ダーイシュとの闘いの末にイラクの全ての領土を回復した、アバーディー首相の類いまれな指導力に心からの敬意を表し、皆様と共に拍手を送りたいと思います。
 しかし、これで闘いは終わりではありません。真の勝利は、今までの軍事的勝利の上に立ち、今後二度と暴力的過激主義組織の台頭を許さない豊かで安全な国をイラクにつくり上げることで達成されることだと考えています。
 国際社会は、2月にクウェートで国際会議を開催するなど、すでにダーイシュ後のイラク復興支援に向けて歩みを始めています。日本も、人道・安定化支援やインフラ復興のための円借款の実施などを通じて支援を続けていきます。
 イラクの皆さんは日本のことを、イラクと異なる惑星にある国としてカウカブ・アル・ヤーバーンと表現すると聞きました。その言葉には、大戦を乗り越えて平和な社会と経済発展を実現した日本への評価が含まれていると伺い、非常に喜ばしく思います。
 日本は新たに、イラク社会をより平和的なものとするための支援を主導していきます。治安の改善には開発が必要であり、逆も然(しか)りです。治安と開発を一体的に捉えた新しいアプローチによりイラク政府の取組を国際的に支援していくことを、提唱いたします。
 具体的には、平和的な生計手段を確保できる機会をイラク国民に提供し、それにより、武器の自発的な政府への提出を促す。そうすることで、イラク社会にまん延する武器を削減し、武器への依存度と武器の需要を下げ、より安全な社会とする。
 その実現に向けて、まず本日御出席いただいた国・機関の叡智(えいち)を糾合し、必要な調査・分析を実施したいと思います。そして、その結果を具体的な施策にいかし、資金メカニズムの在り方を含め、支援の仕組みづくりを検討する作業部会を発足させたいと思います。
 日本としても、戦後復興の知見・経験とともに、日本自身の武器管理に関する歴史的経験や国際的支援の経験なども動員し、他の国からカウカブ・アル・イラークと呼ばれるようなイラクをつくり上げられるよう、イラク政府と国民の努力を支えてまいります。

 本日のこの会議が、イラクがテロによる破壊と犠牲を乗り越え、平和な社会と経済的繁栄を実現し、復興を成し遂げた国として、国際社会において新たな模範を示す始まりとなることを心より祈念いたします。」

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