人生100年時代構想会議
平成30年2月8日、安倍総理は、総理大臣官邸で第5回人生100年時代構想会議を開催しました。
会議では、大学改革について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日は、大学改革について集中審議いたしました。
大学は、知の基盤であり、イノベーションを創出し、国の競争力を高める原動力です。人づくり革命を牽引(けんいん)する重要な主体の一つとして、時代に合ったかたちに、大学改革を進めなければなりません。
議員の皆さんには、いつものとおり熱心な御議論を頂きましたが、今日は、概(おおむ)ね以下の御意見を頂きました。
第一に、各々の大学の位置付けや期待される役割・機能の明確化です。国立大学では、一部始まっている機能別支援の枠組みを活用して、各々の大学に具体的方向性を明らかにしていただくとともに、私立大学でも、役割・機能別の枠組みを設けることを検討すべきという意見であります。
第二に、カリキュラム編成のプロセスです。特に教育機能を重視する大学では、社会の現実のニーズに対応したカリキュラム編成が行えるよう、外部の意見を反映する方策、そして実務経験のある教員を増やす方策、そして教員の教育能力を高める方策を検討すべき。あわせて、経営力強化のため、民間の外部人材の理事への登用を進める方策を検討すべきという意見であります。
そして第三に、大卒生の質の改善のため、学生が在学中に身に付けた能力・付加価値を見える化する方策を検討するとともに、産業界におかれても、採用に当たり、学生が大学で身に付けた能力を評価する体制を検討すべき。言わば卒論を書く前に採用するのはどうかという、極めて分かりやすい意見もございましたが、そういう体制を是非検討していただきたいと思います。
第四に、少子化時代を迎え、国公私の枠を超えた大学の連携・統合を可能とする制度や、撤退・事業承継の制度的仕組みを検討すべき。また、大学に対する望ましい自治体の関与の在り方についても検討すべきという意見です。
関係閣僚、特に、林文部科学大臣には、本日の議員の皆さんの御発言を踏まえて、以上の論点について検討し、そして本構想会議に検討経過・結果を御報告いただき、そしてこの場で再度議論したいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。」